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大阪の郷土玩具

(2021.3.30更新)

郷土玩具とは、日本の各地で考案され製作された玩具をいいます。その主題には地域ごとの信仰や俗信、伝承などが反映されており、つぶさに見ていくことで、当時の人々の素朴な願いを感じとることができます。また、素材や作りにも差異がみられ、これらが郷土玩具の多様性を生んでいます。

ここでは当館が所蔵する郷土玩具を3Dモデルによってご紹介します。

※三次元モデルの公開は、Sketchfab(https://sketchfab.com/)を利用しています。画像リンクをたどっていくと当該サイトに接続します。
※三次元モデルはデータ量が大きいため、通信環境や機械の表示性能によって読み込みに時間がかかる場合があります。ご注意ください。
※三次元モデルの表示にWebGLの機能が使われています。正しく表示されない場合は、この機能を有効にしてください(詳細はお使いのブラウザヘルプまたは関連サイトをご参照ください)。WebGLの動作環境は以下のとおりです(PCのみ)。

【動作環境】

  • Microsoft Edge
  • Google Chrome 8以降 (8は要設定、9から標準で有効)
  • Internet Explorer 11
  • Mozilla Firefox 4以降
  • Opera 12以降[3] (12は要設定、15から標準で有効)
  • Safari 5.1以降 (5.1は要設定、8から標準で有効)

大阪の郷土玩具の特徴としては、張り子玩具が多くみられることが挙げられます。人々が行き交う都市大阪では、張り子の材料となる古紙が多く手に入りました。張り子玩具は江戸時代前期にはすでに作られていたようで、江戸時代中期には西日本における張り子製作の中心地となりました。そののち、江戸時代末期から明治時代にかけて、大阪張り子の影響を受け、兵庫県の姫路や奈良県の御坊など西日本の地域で張り子の生産がはじまりました。

大阪張り子 鉢巻達磨
大阪府大阪市
近代
大阪歴史博物館蔵 [柴垣清氏寄贈]
【解説】 達磨大師が座禅しているさまをかたどった縁起物です。達磨が赤く着色されるのは、江戸時代の疱瘡ほうそう(天然痘)除けのまじないに由来すると考えられています。達磨といえば、祈願成就の際に目玉を書き込むという風が馴染み深いですが、これは東日本に多い白目達磨の習俗で、西日本では鉢巻を巻いた黒目の達磨が一般的でした。
大阪張り子 神農の虎
少彦名(すくなひこな)神社/大阪市中央区
近代
大阪歴史博物館蔵 [柴垣清氏寄贈]
【解説】 この張り子は、11月22・23日に少彦名神社でおこなわれる神農しんのう祭の授与品です。神農祭は、文政5年(1822)に大坂でコレラが流行した際に盛大になったといわれています。張り子の「神虎」は、当時の薬種仲間が「虎頭殺鬼雄黄圓ことうさっきうおうえん」という丸薬を作り、虎の張り子とともに配ったことに由来すると伝わっています。