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  5. 第11回特集展示「文化財のクリニック-X線診断から修復・保存へ-」

(H25.8.15更新)

第11回 特集展示「文化財のクリニック
-X線診断から修復・保存へ-」展を開催

今回は、当館の館蔵資料や(財)大阪市文化財協会による大阪市内の発掘調査によって得られた出土資料をあつかいながら、文化財を修復したり保存したりする最新の技術について紹介いたします。
 ひとくちに「文化財の修復・保存」と言っても、個々の文化財によって使われている材料は千差万別、長い時間がたつうちに傷み具合もさまざまです。また、手を触れたり分解したりすることが困難なものもたくさんあります。しかし、こうした問題も、さまざまな機器を使い、科学的な手法によって観察・分析すると、解決の糸口が見えてきます。
 目で見ただけではわからない「からくり人形」の内部は、X線透過撮影を行うと、中のゼンマイや歯車の組み合わせなどがはっきりわかりますし、「刀の目貫(めぬき)金具」の材質も、蛍光X線で分析すると、各部分に使われた材質の違いで色分けした分布図を示すことができます。
 博物館では、こうして得られた構造や材質、状態の情報をもとに、個々の文化財を永く守っていくためにどんな方法が最も適しているか、考えながら保存の作業を行っています。
 緑青サビでおおわれた金銅の製品、乾燥させると歪んだり傷んだりしてしまう木製品、さらに、当館の地下で展示している難波宮跡の建物跡を保存する方法などを例にして、文化財の保存方法や成果についても紹介します。

「ギャラリートーク」を開催
本展示にちなみ、特集展示室で当館学芸員が展示解説を行います。
12月22日(日)および1月18日(土)の午後2時から約30分間

1.名  称 特集展示「文化財のクリニック―X線診断から修復・保存へ―」展
大阪歴史博物館
2.主  催
3.会  期 平成14年12月18日(水)~平成15年2月3日(月)まで (毎週火曜日休館)
4.開館時間 9:30~17:00まで(金曜日は20:00まで)
ただし入館は閉館の30分前まで
5.会  場 大阪歴史博物館 8階特集展示室 (常設展示場内)
住所:大阪市中央区大手前4-1-32 
電話:06-6946-5728
地下鉄谷町線・中央線「谷町四丁目」すぐ
当館の常設展示観覧料でご覧いただけます
6.観 覧 料
7.展示資料数 約25件
歩み人形
8.主な展示資料 1)歩み人形
2)大黒図目貫(宝尽蒔絵合口拵の一部)
3)棘葉形杏葉(馬具の一種)
大黒図目貫
▲歩み人形 江戸時代 当館蔵
棘葉形杏葉
▲大黒図目貫
(宝尽蒔絵合口拵の一部)
江戸時代 当館蔵
▲棘葉形杏葉 古墳~飛鳥時代 京都大学総合博物館蔵