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  5. 第17回特集展示「日本刀に近づく」

(H25.8.14更新)


第17回 特集展示
「日本刀に近づく」を開催


 平成15年 9月10日(水)10月27日(月) 

>>> 火曜日休館 ― ただし 9月23日 (火・祝日) は開館翌24日 (水) は休館します <<<

日本刀が、美しい外装に収められるまでには、刀鍛冶 (かたなかじ) が刀身を作成したのち、研師 (とぎし)、白銀師 (しろがねし)、鞘師 (さやし)、彫金師 (ちょうきんし)、鞘塗師 (さやぬりし)、柄巻師 (つかまきし) といった、諸職人の手を経ます。さらに日本刀の材料となる和鉄を作る作業や、柄に巻く組紐を組む作業に至るまで、数え上げればきりがないほどたくさんの匠たちが日本刀の完成を支えています。
 大阪歴史博物館では、日本刀はどのようにして作られたのか、また、日本刀作成にかかわる各種の工芸はどのような技術や道具に支えられているのか、その幅の広さと奥の深さを示す資料を、現代の第一線の刀職の方とともに作成しました。
 今回の特集展示では、これらの製作工程や製作道具を通して、日本刀を支えるすぐれた伝統技術を明らかにし、完成した作品を鑑賞していただくことで、日本刀の魅力を浮き彫りにしたいと思います。展示をご覧になったみなさんに日本刀へ興味を抱いていただき、日本刀に「近づく」第一歩となることを願っています。

日本刀講座「日本刀をめぐる職人の世界-お話と実演」

学芸員によるワークショップ 「ちょっと柄巻体験」

学芸員の指示に従って柄糸 (つかいと) を巻いてみる体験。展示場に設置の柄巻体験装置(無人対応)よりも、実際の作業工程に近い体験ができます。

[ 日 時 ]10月中の毎週水曜日 午後1時~2時の間 
[ 会 場 ]大阪歴史博物館 8階 特集展示室にて
[ 受 付 ]展示室内にて先着順に随時受付。

学芸員によるワークショップ 「引き出しケースの展示物に触れてみよう」

引き出しケースの一部を開けて、刀剣標本などの展示物を手にして、ガラスケース越しではなく、実物を見ることができます。

[ 日 時 ]9月12日(金) 午後12:30~1時ごろ(予定)
[ 会 場 ]大阪歴史博物館 8階 特集展示室にて
[ 定 員 ]先着10名
[ 受 付 ]展示室内にて受付

1.主     催 大阪歴史博物館
2.会     場 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
3.開 館 時 間 午前9時30分から午後5時まで(金曜日は午後8時まで)
(但し、入館は閉館の30分前まで)
4.観  覧  料 常設展示観覧料でご覧になれます
5.展示予定資料数 約200点(細かな製作道具などを含む)
6.主要展示予定資料

(1)柄巻 (つかまき) 体験装置 大阪歴史博物館蔵

 引き出し式の展示ケースの裏側を利用し、実際に柄巻師が用いている柄巻台      の機能を盛り込んだ装置で、製作の一部を体験することができます。
 実際の柄巻師は、作業箱の機能を兼ね備えた柄巻台を用いあぐらを組んで作業します。本館ではバリアフリーを前提に、椅子で作業ができるように作り替えていますが、高さや角度などは、実際の柄巻台の機能を忠実に模して設置しています。

(2)塗鞘 (ぬりざや) 見本 江戸時代 個人蔵

 江戸時代、武士たちはさまざまな塗鞘 (ぬりざや) でおしゃれを競いました。この品は、塗師が顧客に注文を取るときに呈示していた塗り見本で、表裏あわせて30種類以上の塗り技法で構成されています。客はそこから好みの塗りを選び注文していたと言われています。

(3)鞘塗 (さやぬり) 工程見本 大阪歴史博物館蔵

 漆 (うるし) の塗鞘がどういう工程でできあがるかを示した工程見本です。下地、中塗り、仕上げに至る約21の工程を紹介します。
 また、このほかに、実際に用いる漆や刷毛などの道具や、実際に漆を採取した木、漆掻 (うるしか) きの道具なども展示します。

    
(1)柄巻体験装置
塗鞘見本
鞘塗工程見本
(2)塗鞘見本 (3)鞘塗工程見本