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大正~昭和初期のタイルと煉瓦

(H26.6.25更新)

平成17年5月25日(水)~10月3日(月)(予定)

タイル(旧大阪市交通局庁舎階段室)
昭和5年(1930) 本館蔵(大阪市交通局より移管)
タイル(旧大阪市交通局庁舎階段室)
このタイルは旧大阪市交通局庁舎の階段室の壁に使われていた。旧交通局庁舎は昭和5年(1930)、電気局庁舎として建てられ、当時発展著しい大阪を象徴する豪華な材料が用いられた。このタイルは裏面に「泰」の文字があることから、京都の有名な美術タイル・泰山たいざんの製品であることが分かる。
スクラッチ・タイル
スクラッチ・タイル
昭和5年(1930) 本館蔵(大阪市交通局より移管)
このタイルはスクラッチ・タイルとよばれ、表面に釘で引っ掻いたような荒い縦縞模様がある。スクラッチ・タイルは大正末年から昭和10年(1935)前後の建築でよく使われた。本品は、昭和5年(1930)に竣工した旧大阪市交通局庁舎の外壁に使用されていたものである。

煉瓦と装飾タイル
煉瓦れんがと装飾タイル
大正時代~昭和時代初期 本館保管
▼「マーク」の刻印(スタンプ)
刻印拡大

この煉瓦とタイルは大阪市福島区福島1丁目の阪大病院跡から出土した。煉瓦には「マーク」の刻印(スタンプ)があり、当時の大阪で多くのシェアを占めていた大阪窯業の製品であることが分かる。タイルはその図柄などから淡路島の珉平焼みんぺいやきの系譜を引く淡陶だんとうの製品であると考えられる。
煉瓦と白色タイル
煉瓦れんがと白色タイル
大正時代~昭和時代初期 本館保管
▼「×」の刻印(スタンプ)
刻印拡大

この煉瓦とタイルは大阪市福島区福島1丁目の阪大病院跡から出土した。煉瓦には「×」の刻印(スタンプ)があり、岸和田煉瓦(岸煉)の製品であることが分かる。煉瓦同士、煉瓦とタイルの接着にはモルタル(セメント、砂、水をまぜたもの)が用いられている。
装飾タイル
装飾タイル
大正時代~昭和時代初期 本館保管
このタイルは大阪市福島区福島1丁目の阪大病院跡から出土した。図柄や色使い等から、淡路島の珉平焼みんぺいやきの系譜をひく淡陶だんとうの製品であると考えられる。図柄は明治後半から昭和初期にかけて流行したアール・ヌーボー風の花柄である。

最近、大阪では近代建築が話題を集めています。本展で紹介するようなタイルや煉瓦から近代建築を見てみると、新しい発見があるかもしれません。(酒井一光学芸員)

フロア / 7階 コーナー / 社会・産業―近代都市の建設
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