第42回 特集展示生誕250年 間重富
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◆ 平成18年 8月30日(水)~ 10月16日(月) ◆
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毎週火曜日休館
本年は、江戸時代の町人天文学者・間重富(はざま・しげとみ)が生まれて250年に当たります。これを記念して、重富ゆかりの館蔵羽間文庫(はざまぶんこ)資料を中心に、文化4年(1807)に幕命により制作・板刻された最初の官板世界地図である「新訂万国全図」など5件の資料を通じて、大坂町人としての重富像、天文学者としての重富像、地理学者としての重富像、重富の逝去とその後の間家、重富の師・知友・弟子という多様な側面から、間重富の人物と事績を紹介します。
江戸時代の大坂は、アマチュアながらプロをも凌ぐ町人学者を多数輩出しました。町人天文学者として知られる間重富もその一人です。重富は、通称を十一屋五郎兵衛(じゅういちや・ごろべえ)といい、長堀冨田屋橋(ながほりとんたやばし)北詰で質屋を営む商人でした。しかし家業のかたわら、当時最先端の天文学を極め、ついには町人の身分ながら、武士に交じって幕府の改暦に従事し、現代から見ても精度の高い「寛政暦」の制作を事実上の中心となって推進しました。大業を成し遂げ帰阪した後も、幕府の命を受けて大坂で天体観測を行ったり、陸地測量に従事したりと、幕府の天文・測量事業に大きな位置を占めました。重富はまた、後に日本電気学の祖と呼ばれることになる橋本曇斎(はしもと・どんさい)を、堀江の傘屋の紋書き職人の中から見出し、学資を与えて江戸に遊学させるなど、人材の育成にも尽くしました。
【日 程】 9月10日(日)・10月8日(日) |
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間重富像 |
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展示資料数: 約45点 |
月食測記 |
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新訂万国全図(★) 展示場では、パソコンを使って地図を拡大し、詳細に書き込まれた文字をごらんいただくこともできます。どうぞご利用ください。 |
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