写真の「風景図花瓶」は、大阪の陶画工・藪 明山(やぶ めいざん)(1853~1934)が欧米向けの輸出品として作った焼物です。寒さに負けることなく雪だるま作りに興じるこどもたちの元気な姿を、繊細な筆使いで描写しています。“雪だるま”は雪法師とも呼ばれますが、こどもたちの輪のなかでにっこりとほほえむ雪だるまの姿はあたかも本当の“法師”のように優しく、温かで、冬という季節が大変に楽しいものであることをいま改めて思い出させてくれるような作品となっています。
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