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特別展「なにわ人物誌-没後100年 最後の粋人 平瀬露香-」
(H26.2.6更新)

第1部「没後100年 最後の粋人 平瀬露香」

2008年は、近代大阪最大の文化人・平瀬露香(1839~1908)が没して100周年に当たります。「今蒹葭堂」「上方の粋の神」とも呼ばれる露香は、近世大坂最大の文化人木村蒹葭堂とともに、大阪の文化力を体現した人物であり、その没後、彼のごとき多芸多才な文化人は現れていません。

幕末維新の激動の中、船場梶木町の両替商「千草屋」の当主となった露香は、維新の動乱を何とか乗り切り、近代大阪財界の要職を歴任した財界人である一方、「大阪に於ける明治最後の大通」と称される大文化人として、その嗜む趣味は31の多きに上り、特に大阪における茶道・能楽の発展に貢献するとともに、大阪博物場長を務めた人物として知られました。しかしながら、やがて近代日本の進展の中で、前代の感覚を引きずった平瀬家の経営や露香自身の趣味のあり方は、時代にそぐわないものとなり、露香は時代の表舞台から姿を消したのです。

第1部では、幕末・明治の激動の時代を生き抜いた平瀬露香というひとりの人物像を、平瀬家の出自と発展、明治維新後の大阪財界との結びつき、露香の風流人としての生き方とコレクション、という3つの観点から捉えることによって、大阪が誇った文化力の高さを再度検証します。そして本当に豊かな文化とは何であるかを再考していきます。

第1部 没後100年 最後の粋人 平瀬露香
後  援 武者小路千家 財団法人 官休庵、宍粟市教育委員会
出品点数 150点