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  5. 第48回特集展示「大坂の役者絵」

(H25.7.19更新)

第48回 特集展示

大坂の役者絵

◆ 平成19年 9月12日(水)10月1日(月) ◆ 

毎週火曜日休館

会 場
8階 特集展示室

時 間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで

観覧料



主 催  大阪歴史博物館

備 考 「ミュージアムウィークス2007大阪・秋」関連企画として開催します。

大阪歴史博物館では、平成19年9月12日(水)から10月1日(月)まで、8階特集展示室(常設展示場内)において、特集展示「大坂の役者絵」を開催いたします。
 上方役者絵の祖とされる流光斎(りゅうこうさい)の作品を収録する「梨園書画(りえんしょが)」、最後の上方浮世絵師のひとり芳瀧(よしたき)の「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」などの上方役者絵、約50件を展示し、江戸時代後期から明治時代にかけての上方役者絵の流れを概観し、江戸の浮世絵とは異なる大坂の役者絵の魅力をご紹介します。
 上方の役者絵は、江戸よりも遅く、18世紀の終わりごろから制作され始めました。かつての大坂には道頓堀を中心に多くの劇場が建ち並び、人々は歌舞伎に熱狂しました。こうした役者や芝居を支える贔屓(ひいき)の人々により始められたのが大坂の役者絵です。天保期(1833~1844)頃からは専業の絵師が登場し、明治時代頃まで盛んに版行されました。


期間中の関連行事
 『展示解説』
学芸員による展示解説を行います。
【日 時】 平成19年9月15日(土) 午後2時から(所要30分程度)
【会 場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【定 員】 なし
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場へお越しください。

おもな展示資料

流光斎(りゅうこうさい)「初代中村富十郎」(「梨園書画(りえんしょが)」の内)

 天明8年(1788)頃 本館蔵

「大坂城下町跡出土魚市場木簡」詳細へ
 
展示資料数:
約50点

初代貞信(さだのぶ)「鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)」

  天保8年(1837) 本館蔵

「「天下一」銘呉須赤絵大皿」詳細へ

芳瀧(よしたき)「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」

 明治3年(1870) 本館蔵

「道修町1丁目水帳絵図」詳細へ

おもな展示資料

流光斎「初代中村富十郎」(「梨園書画」の内)

(1) 流光斎(りゅうこうさい)「初代中村富十郎」(「梨園書画(りえんしょが)」の内)

  天明8年(1788)頃 本館蔵

上方役者絵の祖、流光斎如圭(じょけい)が、江戸時代後期の代表的な女方役者である初代中村富十郎(1719~1786)を描いた肉筆画。本図を収める「梨園書画」3帖は、上・中巻に流行斎、下巻に滑稽味のある大胆な描線で役者を描いた耳鳥斎(にちょうさい)の肉筆作品を主として収録した書画帖で、初期の上方役者絵を知る上で貴重な作品集である。

(2) 初代貞信(さだのぶ)「鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)」

  天保8年(1837) 本館蔵

天保8年9月の道頓堀、中の芝居(中座)で上演された芝居の大判二枚続きの役者絵で、武蔵坊弁慶(四代目中村歌右衛門)と源ノ牛若丸(三代目中村芝翫)の出会いの場面を描く。初代長谷川貞信(1809~1879)は、天保期(1830~1844)を代表する上方の役者絵師で、天保期以降は「浪花百景」などの風景版画で知られ、明治初期まで活躍した。

初代貞信「鬼一法眼三略巻」
芳瀧「夏祭浪花鑑」

(3) 芳瀧(よしたき)「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」

  明治3年(1870) 本館蔵   ~ミュージアムウィークス大阪2007・秋「お宝の一品」~

明治3年5月、道頓堀の筑後の芝居(後の浪花座)で上演された「夏祭浪花鑑」を描いた中判三枚続きの役者絵。右から一寸(いっすん)徳兵衛の四世嵐璃寛、釣船三婦(さぶ)の中村宗十郎、団七九郎兵衛の二代目尾上多見蔵の三人の侠客が、夏祭りの祭礼提灯に照らし出され、夜の大坂の町に浮かび上がる。歌川芳瀧(1841~99)は、幕末から明治期に活躍した、上方浮世絵制作の末期を代表する絵師のひとり。