大阪歴史博物館では、平成21年2月25日(水)から4月6日(月)まで、常設展示場8階の特集展示室において特集展示「唐絵師・福原五岳」を開催します(3月1日(日)と29日(日)には学芸員による展示解説を行います)。
江戸時代の大坂で活躍した絵師の福原五岳(1730~99)は、備後に生まれ、京都へ出て当代きっての文人画家・
このたび本館は、池田市在住の
本展は、この貴重な屏風の受贈を記念すると共に、福原五岳の画業を通じて、大坂の町人が文化に対して熱心に取り組んでいた様子を紹介します。
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安永元年(1772)画 紙本着色 6曲1双 本館蔵(福原操氏寄贈)
中国の名勝・洞庭湖を描いた作品。洞庭湖の湖岸には、中国の詩人・
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紙本墨画 1幅 個人蔵
中国の漢詩人・陶淵明(365~427)が杖を曳き、遊歩しながら詩を吟じる姿を描く。18世紀後半の大坂では、漢詩を詠むことが教養のある町人の中で盛んになった。本図もそのような背景のうちに描かれた作品。よどみのない流麗な墨線が見どころ。
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絹本墨画 1幅 個人蔵
墨一色で芙蓉を描いた作品。巧みに濃淡をつけ、単調さを避けるなど五岳の高い技術がうかがえる作品。中国風の山水画や人物画を多く描いた五岳にしては珍しく、身近な草花を描いている。上部の句は蕪村とも交流のあった三宅