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(H25.7.17更新)

第62回 特集展示

大坂の伊勢信仰とおかげまいり

◆ 平成21年 9月2日(水)~11月9日(月) ◆
毎週火曜日休館
(ただし、9月22日・11月3日の祝日は開館し、9月24日(木)・11月4日(水)は休館)
会場
8階 特集展示室
時間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
観覧料
常設展示観覧料でご覧になれます
主催
大阪歴史博物館

大阪歴史博物館では、平成21年9月2日(水)から平成21年11月9日(月)まで、8階特集展示室において、特集展示「大坂の伊勢信仰とおかげまいり」を開催します。

大阪は伊勢信仰の拠点である伊勢神宮に近く、現在でも多くの人たちが伊勢に足を運びます。このように、大阪の人々になじみの深い伊勢信仰は、大阪の歴史・文化にさまざまに彩りを添えてきました。また本館は、江戸時代の庶民が突発的に集団で伊勢神宮に集団参詣する「おかげまいり」に関する資料を多数所蔵しています。このコレクションは「おかげまいり」に関する全国屈指の質・量を誇り、当館の数あるコレクションの中でも、注目を集めているものの一つです。

本特集展示は、そのような大阪の伊勢信仰と「おかげまいり」の実態を中心に、伊勢暦など江戸時代の伊勢信仰の様相を示す豊富な実物資料によって、大阪の歴史と文化を彩った伊勢信仰について紹介するものです。

なお当館では、平成21年9月19日(土)から11月9日(月)にかけて特別展「第62回式年遷宮記念 伊勢神宮と神々の美術」を開催します。併せてご覧いただくことによって、伊勢信仰に関する理解をより深めていただくことができます。


期間中の関連行事

『展示解説』

第1回  9月19日(土)
第2回 10月17日(土)
第3回 11月 7日(土)
【会場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【担当】 井上智勝(当館学芸員)
【時間】 いずれも午後2時より30分程度
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧料が必要です)
【参加方法】 当日直接会場へお越し下さい

おもな展示資料

展示資料数:約60点
浪花百景のうち神明宮
浪花百景のうち神明宮

長谷川貞信画 幕末維新期 1枚 本館蔵
おかげまいり菅笠
おかげまいり菅笠

江戸時代後期 1点 本館蔵(松岡定右衛門氏寄贈)
天降剣先祓
天降剣先祓てんこうけんさきはらえ

江戸時代後期 1点 本館蔵(薮重孝氏寄贈)
豊饒御蔭参之図
豊饒御蔭参之図ほうねんおかげまいりのず

一恵斎芳幾いっけいさいよしいく画 慶応3年(1867)板 3枚続 本館蔵

主な展示資料

浪花百景のうち神明宮

(1)浪花百景のうち神明宮

長谷川貞信画 幕末維新期 1枚 本館蔵

 曾根崎村にあった神明宮の夜の景。神明宮は伊勢神宮の分社をいう。神明鳥居に白木の神明造しんめいづくりの社殿は、伊勢神宮を模したもの。上町の朝日の神明、内平野町の日中ひなかの神明に対して、夕日の神明と呼ばれた。

おかげまいり菅笠

(2)おかげまいり菅笠

江戸時代後期 1点 本館蔵(松岡定右衛門氏寄贈)

 文政13年(1830)の「おかげまいり」に際して、近江国おうみのくにの人が使用した菅笠。「太神宮だいじんぐう」(伊勢神宮のこと)「おかげ」「江刕ごうしゅう」(近江国のこと)の墨書がある。「おかげまいり」は非常に多くの人々を伊勢神宮に動員したが、菅笠は消耗品であったため、ほとんど残存例がない。

天降剣先祓

(3)天降剣先祓てんこうけんさきはらえ

江戸時代後期 1点 本館蔵(薮重孝氏寄贈)

 慶応3年(1867)11月の高槻で、天から降ってきたとされる伊勢神宮のお札。同年には伊勢神宮のお札をはじめとして、さまざまな神社のお札や神像、さらにはお金などが空から降ってくる現象が各地でみられたという。

豊饒御蔭参之図

(3)豊饒御蔭参之図ほうねんおかげまいりのず

一恵斎芳幾いっけいさいよしいく画 慶応3年(1867)板 3枚続 本館蔵

 慶応3年(1867)、伊勢神宮の神札などが降下する現象を描いた錦絵。この時、奇瑞に浮かれ踊る「ええじゃないか」と呼ばれる行動が各地の民衆に広がった。この「ええじゃないか」は「おかげまいり」の伝統と関連があるとされる。