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大阪の彫金工・阪井俊政の世界

(H26.6.23更新)

平成21年4月1日(水)~6月22日(月)(予定)

蓮にかわせみ図小柄
【資料名】 蓮にかわせみ図小柄  平成8年 阪井俊政作
おもて面では多彩な色がねや青貝などを駆使して華やかな作品世界を表現し、裏面では「かわせみの一閃小魚えたるかな」の自作の句を添え、かわせみが一瞬の隙をつき小魚を獲るさまを詠み上げた作。阪井氏が得意とする風雅な世界がよくあらわれた一作である。

あなめ図鐔
【資料名】 あなめ図鐔  平成12年 阪井俊政作
花鳥風月や美しい古典作品をモチーフとすることが多い阪井氏の作品としては珍しくおどろおどろしいどくろを表現する。在原業平が小野小町の亡魂の声を荒れ野で聞き、あわれに思い下の句を付けたという小町伝説の意匠化であり、古典を素材とした作品である。阪井氏の作品は上の小柄のように自然の風物を美しく彫り上げた品と、この作品のように日本の古典に根ざしたストーリー性のある作品とに大別される。

市内在住の刀装金工・阪井俊政氏は、40年にわたり続けてきた刀装具の制作の他、精巧な機関車模型や古銃の模作、国宝修理や文化財についての研究発表など、文化財の現場で幅広く活躍し続けていますが、その作品の質の高さに比べ、決して知名度は高くありません。しかし、その確かな見識と美意識、制作技術に根ざした作品群は後世にわたって評価されるべき一級品です。今回、当館が制作した制作工程の映像も会場内で流しております。あわせてぜひこの機会に御覧下さい。
フロア / 7階 コーナー / 大阪の美術工芸
7階フロアマップ