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(H25.7.16更新)

第68回 特集展示

新発見!なにわの考古学2010

◆ 平成22年 7月28日(水)~9月20日(月) ◆
毎週火曜日休館
会場
8階 特集展示室
時間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
観覧料
常設展示観覧料でご覧になれます
主催
大阪歴史博物館、大阪文化財研究所

大阪歴史博物館では、平成22年7月28日(水)から平成22年9月20日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「新発見!なにわの考古学2010」を開催します。

この特集展示では、平成21年度に行った大阪市内の遺跡発掘調査の中から、新たに見つかった古墳や埴輪はにわ(平野区長原遺跡・喜連きれ東遺跡)、難波京にかかわる奈良時代の土器群(中央区大坂城跡下層)、平安時代の緑釉りょくゆう陶器や輸入磁器(平野区長原遺跡)、大坂夏の陣の激しい火災で焼けひずんだ瓦や壁土(大坂城山里丸)など、主要な成果を約300点の出土資料と発掘現場の写真パネルで展示します。

また、昨年度は朝鮮半島の新羅しらぎの土器を取り上げたのに続いて、今年度は百済くだらに関係する考古資料を展示します。百済からもたらされた土器や、細工谷遺跡の「百済尼」の墨書ぼくしょ土器などを通じて、難波を舞台とした国際交流の一端を見ていただきます。


期間中の関連行事

『大阪の歴史を掘る2010』講演会

「平成21年度 大阪市内の発掘調査」
大庭重信(大阪文化財研究所 学芸員)
「難波からみた百済、百済からみた難波」
吉井秀夫氏(京都大学大学院文学研究科 准教授)
【日時】 平成22年8月28日(土)
午後1時30分~4時30分(午後1時より受付)
【会場】 大阪歴史博物館 4階 講堂
【定員】 250名(当日先着順)
【参加費】 500円(資料代を含む)
【参加方法】 当日直接会場にお越しください

展示解説

第1回 7月31日(土)
  
第2回 8月14日(土)
  
第3回 8月21日(土)
  
第4回 9月 4日(土)
  
【会場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【時間】 いずれも午後2時より30分程度
【担当】 大阪文化財研究所学芸員、当館学芸員
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場へお越し下さい

おもな展示資料

展示資料数:約300点
奈良時代の土器群
奈良時代の土器群

中央区大坂城跡 奈良時代
豊臣氏大坂城の焼けた瓦と壁土
豊臣氏大坂城の焼けた瓦と壁土

大坂城山里丸やまざとまる
「宿世」木簡
「宿世」木簡

難波宮跡

主な展示資料

奈良時代の土器群

(1)奈良時代の土器群

中央区大坂城跡 奈良時代

難波宮から約500m北西にある谷から見つかった奈良時代(8世紀)の遺物です。この中には墨で「大」という字が書かれた土器(写真右下)や後期難波宮で使われたものと同じ平瓦(重圏文軒平瓦じゅうけんもんのきひらがわら)、馬の形をした土製品(土馬どば)など、一般集落からはあまり見つからない遺物が含まれています。難波宮の北西に何か重要な施設があった可能性があります。


豊臣氏大坂城の焼けた瓦と壁土

(2)豊臣氏大坂城の焼けた瓦と壁土

大坂城山里丸やまざとまる

大坂城山里丸は現在の大阪城天守閣の北側に位置し、豊臣秀頼とよとみひでより淀君よどぎみが自害した悲劇の場所としても伝えられます。現地表面より約3m下で大坂夏の陣(1615年)の焼土層が見つかり、そこから写真のような大量の焼けひずんだ瓦や壁土が出土しました。夏の陣の火災の凄まじさを物語ります。


「宿世」木簡

(3)「宿世」木簡

難波宮跡 展示期間:7月28日~8月2日、8月25日~30日

難波宮跡公園南側で1974~75年に行われた発掘調査で発見された木簡です。前期難波宮(652~686年)よりも古く、7世紀前半のものです。「宿世すくせ」という語は、「前世」もしくは「前世の因縁」という意味の仏教的文言で、日本に仏教を伝えた百済くだら でもこのような木簡が見つかっています。大阪歴史博物館では10階常設展示でレプリカを展示していますが、今回は期間限定で実物を展示します。