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ウクライナの至宝-スキタイ黄金美術の煌めき-
(H25.8.21更新)

主な展示資料

ゴリュトス

ゴリュトス

紀元前4世紀(スキタイ) 長さ47cm、幅27.5cm ウクライナ歴史宝物館所蔵
National Historical Museum of Ukraine / Museum of Historical Treasures of Ukraine

腰に着ける弓矢入れである。本来は右側を上にして用い、木と革で作った本体に、金の薄板を張って仕上げられたものであったが、木と革は朽ち果てて残っていない。金板には、ヒョウを襲うグリフィンなどさまざまな動物意匠や、ギリシャ神話の英雄アキレウス(アキレス)の生涯を彩るいくつかのエピソードを表している。


猪頭付き剣と鞘いがしらつきけんとさや

猪頭付き剣と鞘

紀元前4世紀(スキタイ) 長さ65.5cm ウクライナ歴史宝物館所蔵
National Historical Museum of Ukraine / Museum of Historical Treasures of Ukraine

金製の柄と、鞘にかぶせた金の上張りに、スキタイ美術の特徴的な動物の図柄が装飾されている。鞘には、シカをグリフィンとライオンが襲い、その背後に2頭のヒョウが力強く表現されている。また、鞘の側面にはイノシシの頭の形をした張り出しがあり、帯から吊るすための孔があけられている。


イルカ型フィブラ

イルカ型フィブラ

紀元前1~紀元後1世紀(サルマタイ) 長さ7.8cm ウクライナ歴史宝物館所蔵
National Historical Museum of Ukraine / Museum of Historical Treasures of Ukraine

上着を合わせ留めるための安全ピンで、針の部分は残っていない。頭部と尾びれの部分は金で作られ、胴部は水晶である。尾びれが横方向であることからイルカであることがわかるが、胴部に水晶をはめ込んでいるために、背びれや胸びれの位置は実際のイルカとは異なる。装飾性を重視した作品であろう。


蛇形指輪へびがたゆびわ

蛇形指輪

紀元後2~3世紀(ギリシャ系都市) 直径2.3cm ウクライナ歴史宝物館所蔵
National Historical Museum of Ukraine / Museum of Historical Treasures of Ukraine

祭儀用の装飾品と考えられている。蛇は三角形の頭部で、表面のウロコは斜格子の線で表現されている。今でも蛇形の指輪があることから、現代ファッションにもどこか通じるところがある。なお、この指輪が出土したビェルゴロド・ドニストロウスクィー市は黒海北岸にあり、古代ギリシャの植民都市であったテュラスのことである。


メダイヨン「復活」

蛇形指輪

18世紀(ロシア帝国) 11×9cm ウクライナ歴史宝物館所蔵
National Historical Museum of Ukraine / Museum of Historical Treasures of Ukraine

メダルの形をしていて、キリスト教の儀礼用具を飾った。銀の地にエナメル(塗料の一種)で、イエス・キリストの言行録である『福音書』の「復活」の場面を鮮やかに描いている。ウクライナの工匠たちがもっとも輝いていた時代の作品である。



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