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新収館蔵品 【船場の「ごりょんさん」が使った髪飾りと喫煙具】

(H25.4.3更新)

平成25年4月3日(水)~6月10日(月)予定

7階常設展示(美術工芸の諸相コーナー)では、新しく寄贈を受けた髪飾りと喫煙具を公開しています。

明治時代になると、政府主導の下で、服飾の西洋化が推進されます。そのため、一般向けにも、帽子・蝙蝠傘こうもりがさくつ・トンビ・襟巻えりまきなど、西洋風の服飾が登場しましたが、庶民にまで浸透するには時間が必要でした。そのため、当時の女性たちの多くは依然として「きもの姿」で過ごし、髪も日本髪に結い上げていました。

明治時代後半から大正時代になると、庶民の間でもようやく生活様式の西洋化が進み始めます。依然としてきものが多く着られていましたが、その柄としては西洋風の新柄が多く登場します。また、発色の鮮やかな化学染料が盛んに用いられるようにもなりました。そうした服飾品の変化に伴って、髪型や髪飾りも従来のものでは不釣り合いとなり、少しずつ西洋風のものへと移行していきました。

今回展示する髪飾りと喫煙具は、そうした西洋式の生活が少しずつ浸透し始めた時期に、大阪・船場の平野町で染料商を営んでいた山内善太郎商店の「ごりょんさん」だった、山内かつ[明治36年(1903)、52歳で没]の関係品です。明治中期から後期頃にかけて使用されたと考えられる髪飾り(くしこうがいかんざし )などは、江戸時代までの髪飾りとは趣きの異なるものになっています。(中野朋子)

山内かつ 肖像写真

山内かつ 肖像写真

展示風景

展示風景
フロア / 7階 コーナー / 美術工芸の諸相
7階フロアマップ