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前期難波宮のミニチュア瓦

(H25.9.20更新)

平成25年9月25日(水)~12月9日(月)予定

前期難波宮の建物は屋根瓦を用いないものでしたが、遺跡からはミニチュアの瓦が見つかります。これらはミニチュアの建物に使われたと考えられます。その建物の可能性としては厨子(ずし)や小型の仏塔など仏教関係のものが考えられます。前期難波宮は孝徳天皇の難波長柄豊碕宮(なにわながらとよさきのみや)の遺跡と考えられています。「仏法を尊び、神道を軽んじた」といわれる孝徳天皇。このミニチュアの瓦はそうした当時の宮廷の信仰の一端を伝えているのかもしれません。(村元健一)

小型鴟尾と小型丸瓦


小型鴟尾と小型丸瓦

小型鴟尾(写真左)と小型丸瓦(写真右)は、前期難波宮の東方官衙地域で、もう1点の小型丸瓦は、そこから約350mほど東南東に離れた地点で発見された。鴟尾は羽根形の文様を4段以上削り出していて、高さが17cm程度であったと推定される。また、小型丸瓦は2点あり、うち右側のものの長さは4cm程度である。いずれも通常の鴟尾や丸瓦の1/8~1/10程度の大きさである。この地域は、かつては倉庫が並ぶ実務的な役所と考えられていたが、近年は礫を敷いた大規模な建物も見つかっており、多様な役割を持つ空間であったと考えられる。この小型瓦は東方官衙地域の機能を考える上でも重要な資料である。
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