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上方の浮世絵-大坂・京都の粋(すい)と技(わざ)-
(H26.1.16更新)
関連行事

四季風俗図巻 西川祐信

享保年間(1716~36) 千葉市美術館蔵

江戸時代の京都で活躍した西川祐信(すけのぶ)(1671~1750)の作品。春は花見、夏は四条河原での川遊びや夕涼み、秋は月見や紅葉狩り、冬は雪遊びといった京都での遊興の様子を色彩豊かに描く。小袖雛形(こそでひながた)を得意としていた祐信らしく、女性たちの着物と帯の柄が細かく描き分けられ、当時の衣装の流行を知ることができる優品である。
※会期中に展示箇所が替わります。

四季風俗図巻のうち花見 西川祐信

四季風俗図巻のうち花見  ※この場面は前期展示(4月19日~5月6日)です。

四季風俗図巻のうち紅葉狩り 西川祐信

四季風俗図巻のうち紅葉狩り  ※この場面は後期展示(5月8日~6月1日)です。

申の年大小暦 有楽斎長秀

天保7年(1836) 個人蔵


申の年大小暦 有楽斎長秀

大小暦とは、陰暦の大の月と小の月を絵とともに示したもの。申(さる)年の暦ゆえ、下部には冠をかぶり、御幣(ごへい)を手にした猿が描かれている。これは祝いの折に演じられた舞の三番叟(さんばそう)にちなんだ姿となっている。大きく「火用心」と描かれているために台所など火を使うところで用いたと思われ、浮世絵が人々の身近な存在であったことが知られる。絵師の有楽斎長秀(うらくさいながひで)は、江戸時代後期の京都と大坂で活動した浮世絵師。


四代目中村歌右衛門の業平(なりひら) 柳斎重春(りゅうさいしげはる)

天保9年(1838) 山村流六世宗家 山村若氏蔵


四代目中村歌右衛門の業平(なりひら) 柳斎重春(りゅうさいしげはる)

天保9年(1838)正月、大坂道頓堀にあった中の芝居で上演された「昔慕やはり七化(ふるめかしけれどやはりななばけ)」に取材した役者絵。この演目は、四代目中村歌右衛門が江戸へ下るにあたって演じられた。本作品は、絵の具が豪華なこと、濃淡を使い分け意匠を凝らした表現や版元印がないことなどからは販売用ではなく、贔屓(ひいき)への配り物として作成されたものであろう。海外での評価が高い作品で、国内現存例は珍しい。


松島廓大芝居人形芝居繁栄図 一養亭芳滝

明治5~9年(1872~76)頃 個人蔵

松島廓(まつしまくるわ)は明治2年、新町に代わる新しい官許の廓として、木津川と尻無川に挟まれた川口を開発した新地に誕生した。そこには人形浄瑠璃の文楽座と歌舞伎の松島座の劇場が造られ、芝居街としても賑わった。本作品はそうした松島新地の賑わいを大坂の浮世絵師一養亭芳滝(いちようていよしたき)が描いた作品。

松島廓大芝居人形芝居繁栄図 一養亭芳滝
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