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―現代刀匠二番勝負―お守り刀展覧会×二次元vs日本刀展
(H26.8.14更新)
関連行事

【お守り刀展覧会】文部科学大臣賞受賞(総合の部 第1席)

脇指 銘 安藝国三上貞直彫同作(あきのくにみかみさだなおほりどうさく)
/平成二十六年三月吉祥日
濃茶漆塗合口拵(こいちゃうるしぬりあいくちごしらえ)
<研師:古谷豊久/白銀師:安達和喜/拵下地:石崎三郎/漆塗:中屋健二>

主な展示資料 画像1

交通事故で子息を亡くした注文者から、裏に祈りの蓮の花、表には苦悩を吹き飛ばす豪快な不動明王の彫刻を施した作品を依頼されて製作された、鎮魂と激励のための守り刀。刀身は、火焔に見立てた逆丁字と呼ばれる刃文に火焔不動の刀身彫刻を組み合わせて力強く仕上げ、鎮魂の心情は裏面に表す。外装には、困難に耐えて生き抜く縁起の良い金具を選び、注文者に勇気と希望を与えたいという作者の思いが作品全体に込められている。

【お守り刀展覧会】大阪市長賞(総合の部 第2席)

短刀 銘 矢口家応需 明珍宗裕作(みょうちんむねひろさく)
/平成二十六年正月日
黒漆塗桐紋唐草蒔絵合口拵(くろうるしぬりきりもんからくさまきえあいくちごしらえ)
<研師:津上修一/白銀師:久保純一/拵下地:久保純一/漆塗:小山光秀>

主な展示資料 画像2

基本であるが故に難しい、直刃というまっすぐな刃文を基調に、全体をバランス良く仕上げた守り刀。華奢すぎず豪壮すぎないよう心がけて作られた刀の姿は、存在感がありながらも品良く美しい姿にまとめられ、そこに焼かれた刃はまた、広すぎず狭すぎずという作者の狙い通りに仕上がっている。奇をてらわず作品作りに向き合った刀身と、黒い金具に金蒔絵の対比で華やかな雰囲気を狙って制作された外装の双方が高評価を得た作品である。

左:【二次元vs日本刀展】天野喜孝画 「帰れソレントへ―『ZAN』より―」

漫画誌 「ストレンジャーソレント」にて、連載中

右:【二次元vs日本刀展】太刀 銘 宮入小左衛門行平

主な展示資料 画像3

イラストレーター・天野喜孝が描く『ZAN』の世界に対し、刀匠・宮入小左衛門行平が刀身を鍛えたコラボレーションの作品群。この太刀は平安時代末に作られた「国宝 狐ヶ崎」を模した現代作で、天野喜孝が描く世界から感じ取った霊力を妖艶な太刀の姿に再現している。


左:【二次元vs日本刀展】開田裕治画 「鬼神の太刀」
右:【二次元vs日本刀展】太刀 木村兼光作

主な展示資料 画像4

「怪獣絵師」の異名を持つイラストレーター・開田裕治が描いた「鬼神」の持つ太刀を現代の刀剣制作技術によって再現した、イラストと日本刀のコラボレーション作品。イラストに忠実な文様を取り入れつつ、同時にその荒々しい世界観も表している。


左:【二次元vs日本刀展】夢路キリコ 「唯一無二ノ力」
右:【二次元vs日本刀展】那由他拵

<刀身:二十五代藤原兼房・二十六代藤原兼房/拵:上田隆弘/ブーケ:高野政代>

主な展示資料 画像5

自然界に存在しない青薔薇が放つ一瞬の美、そしてそれを象徴するものとしての日本刀を描いた夢路キリコのイラスト。それは日本刀が二本、背中合わせに組合わせられ一体化するという、これまでの日本刀の概念ではありえなかった構造体であったが、二本の刀身を親子二代の刀匠が合作で実現した。単に似せるだけではなく強度・安全性まで計算しつつ忠実に再現した力作である。


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