1. ホーム
  2. 展示・イベント
  3. 特別展
  4. 大阪遺産 難波宮-遺跡を読み解くキーワード-

上方の浮世絵-大坂・京都の粋(すい)と技(わざ)-
(H26.4.14更新)
関連行事

鴟尾(しび)(左:実物、右:復元図)

8世紀 大阪文化財研究所保管、大阪市指定文化財

鴟尾(しび)

縦49.6cm、横38.7cm

鴟尾とは大棟の両端を飾る大型の瓦のことで、古代宮殿・寺院の主要な建物に用いられた。昭和28年(1953)11月、法円坂住宅第13号棟の建設工事中に地下約1.2mから見つかり、周辺に古代の宮殿が存在したことを強く確信させる物的証拠となった。

壁土

7世紀中ごろ 大阪文化財研究所保管

壁土

難波宮東方における谷の調査で見つかった。白土を表面に塗ったものには、荒壁、中塗り、表土、上塗りという4段階の工程が確認され、非常に丁寧なつくりである。白土の成分は火山灰に由来し、山田寺で見つかった壁土と類似する。前期難波宮に白壁の建物が存在したことを示す画期的な発見である。

万葉仮名文木簡(左から:実物、赤外線写真、実測図、釈読)

7世紀中ごろ 大阪文化財研究所保管、大阪市指定文化財
【実物展示期間:6月21日~6月30日、この期間以外はレプリカ展示】

万葉仮名文木簡

万葉仮名11文字を記した7世紀中ごろの木簡である。木簡には「皮留久佐乃皮斯米之刀斯(はるくさのはじめのとし)」と書かれており、漢字1字を1音にあてた万葉仮名で記された歌の実例として日本最古のものである。最後の文字より下は折れて残っていないが、さらに文字は続いており、歌を記したものと考えられる。日本語の表記や古い段階の歌を考える上で貴重な資料である。


難波宮跡出土の柱根

7世紀 公益財団法人大阪府文化財センター保管

難波宮跡北西部の発掘調査で見つかった柱列の柱根である。今回、新たな年代測定法(※)によって、7世紀前半に伐採された可能性が指摘された。当地における難波宮の区画を考える上で注目される成果である。
※年輪セルロース酸素同位体比による年代測定(総合地球環境学研究所 中塚武教授が開発)。

難波宮跡出土の柱根

(左)径28cm、長さ60cm
(右)径31cm、長さ126cm
(写真提供:公益財団法人大阪府文化財センター)


推定難波宮址現状実測図

現代 大阪歴史博物館蔵(山根徳太郎博士旧所蔵資料、濱田百合子氏寄贈)

推定難波宮址現状実測図

縦77.5cm、横57.5cm

青焼きの地図上に難波宮の推定位置を書き込んだ図である。裏面には難波宮調査を主導した山根徳太郎氏による自筆メモがある。調査の初期段階では、宮殿の配置について多くの試行錯誤がなされたが、その過程を知る上で貴重な資料である。

トップページへ関連行事特別割引