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(H28.11.7更新)

第110回 特集展示

名刀の面影
-刀絵図と日本刀の美-

◆平成29年1月5日(木)~ 2月27日(月)◆

毎週火曜日休館

会場 8階 特集展示室
時間 9:30~17:00
※入館は閉館30分前まで
観覧料 常設展示観覧料でご覧いただけます
主催 大阪歴史博物館

大阪歴史博物館では、平成29年1月5日(木)から2月27日(月)まで、8階特集展示室において、特集展示「名刀の面影―刀絵図と日本刀の美―」を開催します。

近年の刀剣ブームでは、作品そのものの鑑賞に加え、作品をイメージし、その背景に思いを巡らせるという新しい楽しみ方が広がっています。今回の展示では、そんな楽しみ方を念頭に、重要文化財を含む名刀そのもののほかに、刀絵図や絵巻物、刀職者の製作に関する資料等を展示し、多方面から日本刀の魅力をご紹介します。

特に、刀絵図は、写真が無かった時代に当時の名刀の情報を伝えるために記されたものですが、この中には、現在、展示等で公開される機会がきわめて少ない名刀も描かれています。

本展覧会では、実物作品に加え、描かれた名刀をお楽しみいただくとともに、日本刀の魅力をより深く理解するための刀身切断面ピースや鞘塗工程等も展示し、多様で新しい日本刀の楽しみ方をご紹介します。


期間中の関連行事

展示解説
【日 時】 平成29年1月15日(日) 午後2時から30分程度
【会 場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【講 師】 内藤直子(大阪歴史博物館 学芸員)
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場にお越し下さい

※イベントの内容は都合により変更される場合があります。ご了承ください。


主な展示資料

 展示品リストPDF(PDF 約120KB)
展示資料数:約30点
刀絵図
刀絵図(かたなえず)
元和元年(1615)極月十一月奥書 個人蔵

 刀絵図には幾種類かの系統がありますが、その総体についてはいまだ十分な検討に及んでいません。本図は元和元年の埋忠寿斎(うめただじゅさい)の奥書を伴う、いわゆる埋忠本刀絵図(うめただぼんかたなえず)の忠実な写しです。特に大坂の陣で焼失した作品に対し、焼身を示す「ヤ」の符丁が書き記されている点が貴重です。

刀 銘 和泉守兼定
刀 銘 和泉守兼定作(かたな めい いずみのかみかねさださく)
大永二年二月源親忠(みなもとちかただ) 1522年
当館蔵(前田善衛氏寄贈)

 兼定は室町時代の美濃(今の岐阜県)で活躍した刀工です。特に二代目兼定はその代表工で、「定」の字をウ冠(うかんむり)に之と彫るため「之定(のさだ)」と俗称されています。この刀は力強い姿と刃文が魅力です。銘にある源親忠は、形原(かたのはら)松平家三代の松平親忠のことと思われます。のちに徳川家康、紀州徳川頼宣の手を経て伊予西条の松平頼純に伝えられました。

<刀剣製作関連資料> 当館蔵
刀剣用語や製作過程が理解できるよう作成した実物による解説資料。

刀身切断面
刀身切断面
河内國平氏製作 平成15年
柄巻 常組見本
柄巻 常組見本
三谷修史氏作成 平成15年
鞘塗工程1
鞘塗工程1
中屋健二氏作成 平成15年
鞘下地工程
鞘塗工程2
鞘塗工程2
鞘中塗り工程
鞘塗工程3
鞘塗工程3
鞘仕上げ工程