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上町台地に古墳があった!

(H30.3.18更新)

平成30年3月21日(水)~ 6月11日(月)予定

大阪市の背骨のように南北に延びる上町台地には、かつては難波宮や大坂城が建造され、常に都市として発達してきました。現代も高層建物がたくさんありますから、いにしえの風景は想像しにくいものですが、発掘調査をすると数々の遺跡が明らかになり、しばしば埴輪など古墳に関係する遺物も発見されます。古墳が地上にほとんど残っていないのは多くの開発で失われてしまったためでしょう。
 今回のこのコーナーでは、上町台地の遺跡から出土した埴輪や家形石棺の破片といった古墳に関連する遺物のほか、今も残っている古墳、発掘調査で見つかった古墳の写真を展示しています。この機会に上町台地にかつてあった古墳に思いを巡らせてみてください。

(寺井)

家形石棺(いえがたせっかん)の破片

中央区 難波宮跡下層出土
家形石棺の破片

前期難波宮宮城南門(「朱雀門」)の東回廊の下で、それが造られる以前の穴から出土したものです。材質は凝灰岩で、角が鈍角であるため、家形石棺の蓋の破片と思われます。表面の焼けた跡があり、それが直線的であるため、建物の基壇などに再利用された可能性があります。

家形埴輪(いえがたはにわ)の破片

東住吉区 桑津遺跡
家形埴輪の破片

切妻(きりづま)造の屋根の部分です。網代(あじろ)(竹や葦を編んだもの)が線刻で表現され、棟(むね)も表されているので、古墳時代の建物の屋根の姿を知る手掛かりとなります。この埴輪はたくさんの円筒埴輪や7世紀中頃の須恵器を含む溝から出土しました。ちょうど前期難波宮が造られる頃に当たります。その頃に新たな開発が桑津遺跡一帯でも行われ、古墳が破壊されたことを示していると思われます。


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