第120回 特集展示
発掘された古代・中世の住吉
◆ 平成30年8月22日(水)~ 10月29日(月)◆
火曜日休館
会場 | 8階 特集展示室(常設展示場内) | 時間 | 午前9時30分~午後5時 |
観覧料 | 常設展示観覧料でご覧いただけます |
主催 | 大阪歴史博物館 |
大阪歴史博物館では、平成30年8月22日(水)から10月29日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「発掘された古代・中世の住吉」を開催します。
住吉は大阪の歴史・文化を語る上で欠かせない地域ですが、地域の歴史、遺跡の変遷などは必ずしも明らかとはいえません。かつては住吉大社の周辺には寺院が数多くあり、その中でも住吉神宮寺、荘厳浄土寺は規模の大きなものとして知られていました。こうした神仏混淆の名残りは今なお住吉の各所に残っていますが、発掘調査によってもかつての姿がわかりつつあります。
また、住吉の歴史で一貫して中心的な役割を担ったのが住吉神主を輩出した津守氏です。津守氏は、その名のとおり海や航海と深く関わっていました。古代住吉の港としては住吉津が有名ですが、発掘では榎津の調査が進んでおり、その成果も紹介します。また、津守氏の居館は南北朝時代に南朝の後村上天皇が一時、行宮としたことでも知られます。津守氏の居館跡の調査も進んでおり、出土した多くの遺物も展示します。
発掘された資料を通じて、古代、中世の住吉の豊かな歴史にふれていただければと思います。
主な展示資料
展示資料数:約180点 | |
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住吉区南部にある遠里小野遺跡は大和川に面していますが、古代にはここに榎津と呼ばれる港があったとされています。この地で見つかった奈良時代の井戸は屋根材を井戸側に転用していました。また井戸からは植物で編んだ籠が見つかっています。 | |
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荘厳浄土寺は平安時代の末に住吉神主の津守国基によって建てられた寺院です。京の貴族の日記には嘉保3年(1096)の落慶法要のにぎやかな様子が記されています。発掘調査では蓮華文の瓦が見つかっており、都で話題となった大寺院の姿を偲ぶことができます。 | |
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住吉区東部の苅田は中世から名前が確認できる古い地名です。苅田や我孫子、庭井など住吉区東部から堺市北区にかけては15世紀ころに鋳物師が住み、様々な金属器を製作していたとされます。苅田4丁目遺跡の発掘調査では、鍋や鋤先の鋳型や、炉・羽口などの鋳造に関連する遺物が数多く見つかり、この地に鋳物師が存在したことが明らかになりました。 |
関連行事
学芸員による展示解説 | |
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【日 時】 | 平成30年9月8日(土)、10月8日(月・祝)、10月27日(土) いずれも午後2時から30分程度 |
【会 場】 | 8階 特集展示室 |
【講 師】 | 村元健一(当館 学芸員) |
【参加費】 | 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です) |
【参加方法】 | 当日直接会場にお越しください |
※イベントの内容は都合により変更される場合があります。ご了承ください。