第118回 特集展示
大阪を襲った淀川大洪水
◆平成30年5月9日(水)~ 6月25日(月)◆
会場 | 8階 特集展示室 | 時間 | 9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで |
観覧料 | 常設展示観覧料でご覧いただけます |
主催 | 大阪歴史博物館 |
大阪歴史博物館では、平成30年5月9日(水)から6月25日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「大阪を襲った淀川大洪水」を開催します。
明治18年(1885)の淀川大洪水は、享和2年(1802)と並ぶ大規模な洪水となり、6月中旬から7月初旬にかけての2度の洪水によって、大阪府の北河内・中河内から大阪市全域(上町台地を除く)が浸水しました。この洪水では、大川に架かる川崎橋・天満橋・天神橋・難波橋(南半分)・淀屋橋・安治川橋などが倒壊・流失し、家屋の浸水72,509戸、流失1,749戸、被災者は304,199人となり、この豪雨災害をきっかけとして淀川の大がかりな治水工事がおこなわれることになりました。
この展覧会では、大阪歴史博物館が所蔵する明治18年の淀川大洪水を写した最初期の災害写真や、被災状況を伝える瓦版などを中心に、享和2年の淀川の洪水に関する資料もあわせて展示し、明治18年の淀川大洪水を振り返ります。
関連行事
学芸員による展示解説 | |
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【日 時】 | 平成30年5月19日(土)、6月2日(土)、6月16日(土) いずれも午後2時より30分程度 |
【会 場】 | 8階 特集展示室 |
【講 師】 | 伊藤 廣之(当館学芸員) |
【参加費】 | 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です) |
【参加方法】 | 当日直接会場にお越しください |
※イベントの内容は都合により変更される場合があります。ご了承ください。
主な展示資料
展示資料数:約30件 | |
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『明治拾八年大阪府水害之実写』は、明治18年7月2日から7月10日にかけての淀川の洪水の被害状況を写した20枚の写真からなる最初期の災害写真帳です。20枚の写真の内訳は、堤防が決壊した枚方が2枚、網島・桜宮が3枚、倒壊・流失した橋や浸水状況などが15枚となっています。この写真は大川左岸の八軒家のあたりから北向きに天満橋の倒壊・流失の状況を写したもので、橋の上には復旧にあたる人たちの姿がみえます。写真パネルにして展示します。 | |
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明治18年の淀川大洪水の被害状況を伝える銅版印刷の瓦版。水害の概要を記載し、浸水区域を水色で着色しているのは、江戸時代の木版の瓦版を踏襲しています。その一方で、倒壊・流失した橋の一覧や、水害にあった郡ごとの戸数・人数・学校数・社寺数など、被害状況のデータを詳細に記載している点は、この洪水図の特徴といえます。なお、この図には、過去の洪水を振り返る意味で、付録として享和2年の淀川大洪水の古図をもとに銅版で印刷した洪水図がついています。 |
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明治18年の淀川大洪水による大川筋の被害のようすを描いた絵巻です。画面は大川右岸から中之島の方向をみたもので、左にみえる橋が難波橋です。橋の南半分が流失しており、残った北側の橋には復旧にあたる人影がみえます。画面中央の塔のようなものは、明治15年に建設された明治紀念標で、その左側に豊国神社の社殿が描かれています。 |