第126回 特集展示
博学連携展vol.1 商都大阪の文化力
大阪商業大学×大阪歴史博物館
◆令和元年8月21日(水)~ 10月14日(月・祝)◆
火曜日休館
会場 | 8階 特集展示室 | 時間 | 9:30~17:00 ただし、8月23日・30日・9月6日・10月11日 (いずれも金曜日)は午後8時まで開館 ※入館は閉館30分前まで |
観覧料 | 常設展示観覧料でご覧いただけます |
主催 | 大阪歴史博物館、大阪商業大学 |
協力 | かんさい・大学ミュージアム連携実行委員会 |
大阪歴史博物館では、令和元年8月21日(水)から10月14日(月・祝)まで、8階特集展示室において、特集展示「博学連携展vol.1 商都大阪の文化力 大阪商業大学×大阪歴史博物館」を開催します。
大阪市内および近隣地域には多くの大学があり、それぞれに「知」に関わる資料などを収集し研究をおこなうとともに、附属の博物館を開設し展示活動等を通じて地域への知の還元に努めています。大阪歴史博物館では、新しい時代のはじまりとともに、大阪ゆかりの大学と当博物館との共同展示である「博学連携展」をスタートします。初回は、本年開学70周年を迎える大阪商業大学とタッグを組みます。
本展示では、江戸時代「商都」と呼ばれた大阪の繁栄を支えた「蔵屋敷」をテーマに据え、蔵屋敷を中心に繰りひろげられた人・もの・地域の連携と展開について、大阪歴史博物館および大阪商業大学の所蔵品を通じて紹介することで、商都大阪の文化の本質に迫っていきます。
主な展示資料
展示資料数:約50点 | |
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田蓑橋のほど近くにあった広島藩(浅野家)大坂蔵屋敷は総坪数約3,992坪、米蔵9棟、鉄蔵3棟を有しました。船入に描かれた鳥居は厳島社を勧請したもので、毎年の祭礼には参詣人で雑沓しました。また、船入橋のほとりの「蛸の松」は福島正則お手植えの名木として知られました。広島藩大坂蔵屋敷が廃されたのち大阪大学医学部が置かれていましたが、令和3年度(2021年度)には大阪中之島美術館が開館する予定になっています。 [原資料名:大坂御屋敷全図] |
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岡田米山人(1744~1820)は江戸時代後期の文人画家。大坂で米屋を営みながら書画を嗜なみ、独学で文人画を習得したといいます。米穀商としての商才や画家としての才能を聞きつけた伊勢・藤堂藩に藩士として召し抱えられ、天明2年(1782)頃、同藩蔵屋敷内に暮らしながら多くの文人墨客と交わったことがわかっています。木村蒹葭堂(きむらけんかどう、1736~1802)、浦上玉堂(うらがみぎょくどう、1745~1820)らとの親交はよく知られるところです。 |
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拳(けん)とはふたり以上が相対し、手や指でさまざまな形をつくって勝敗を競う遊戯で、現在一般的に行われているじゃんけんも、そのひとつです。拳遊戯の一種である本拳(ほんけん)は、中国から長崎に伝わり、大坂を経て江戸に伝わりました。大坂では大いに流行し、遊郭や酒席で遊ばれたほかに競技として真剣に勝敗を争うものとしても行われました。各地に拳の団体が作られて競われましたが、競技の拳は相撲を模して土俵で行われ、終了すると番付が作られました。さらに形で比較するすくみ拳が多数考案されました。同書には虫拳、庄屋拳(狐拳)、虎拳などが描かれています。 |
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江戸前期の大坂を代表する俳諧師、浮世草子作家として知られる井原西鶴(1642〜1693)は、大坂の富裕な商家の出身と伝聞されますが、その実像は不明な点が多いと言われます。本作は近代大阪を代表する美人画家として知られた北野恒富(1880〜1947)による西鶴像です。実作に当たって参考にしたのは、『西鶴置土産』所載の西鶴遺影と考えられますが、抑えた色使いに上品な風格が漂っています。 |
関連行事
記念講演「商都大阪の経済基盤―蔵屋敷を中心に―」 | |
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【日 時】 | 令和元年8月31日(土) 午後2時~3時30分(受付:1時30分~) |
【会 場】 | 大阪歴史博物館 4階 講堂 |
【講 師】 | 大阪商業大学教授 商業史博物館館長 加藤慶一郎 |
【定員】 | 250名(当日先着順) |
【参加費】 | 無料 |
関連講座「商都大阪の遊びと文化」 | |
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【日 時】 | 令和元年9月16日(月・祝) 午後2時~4時15分(受付:1時30分~) |
【会 場】 | 大阪歴史博物館 4階 講堂 |
【内容・講師】 | 「拳の文化史」 高橋浩徳(大阪商業大学 アミューズメント産業研究所研究員) 「浪華大坂の文化事情」 明尾圭造(大阪商業大学准教授、商業史博物館主席学芸員) |
【定員】 | 250名(当日先着順) |
【参加費】 | 無料 |
公開シンポジウム「博学連携事業の展望と課題―多様な所蔵資料とその可能性―」 (平成31年度 文化庁 地域と共働した博物館創造活動支援事業 「ようこそ大学ミュージアムへ ―つなぐ・つなげる・つながる―」) |
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【日 時】 | 令和元年9月28日(土) 午後1時~4時(受付:12時30分~) |
【会 場】 | 大阪歴史博物館 4階 講堂 |
【主 催】 | かんさい・大学ミュージアム連携実行委員会 |
【共 催】 | 大阪商業大学、大阪歴史博物館 |
【内容・講師】 | 開会挨拶:大阪商業大学副学長 片山隆男 (1) 基調講演 「情報の可視化としての展示づくり ―愛媛大学ミュージアムでの事例をもとに―」 徳田明仁(愛媛大学ミュージアム准教授、同学広報室副室長) (2)シンポジウム「博学連携事業の展望と課題」 松浦 清(大阪工業大学教授、常翔歴史館館長) 明尾圭造(大阪商業大学准教授、商業史博物館主席学芸員) 橋爪節也(大阪大学総合学術博物館教授) 米田文孝(関西大学文学部教授、同博物館館長) 閉会挨拶:大阪歴史博物館副館長兼学芸課長 大澤研一 |
【定員】 | 250名(当日先着順) |
【参加費】 | 無料 |
※記念講演、関連講座、公開シンポジウムの演題・内容等は予告なく変更する場合があります。
あらかじめご了承ください。
学芸員による展示解説 | |
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【日 時】 | 令和元年8月24日(土) 午後2時より30分程度 |
【会 場】 | 大阪歴史博物館 8階 特集展示室 |
【担 当】 | 中野朋子(大阪歴史博物館学芸員) 明尾圭造(大阪商業大学准教授、商業史博物館主席学芸員) |
【参加費】 | 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です) |
【参加方法】 | 当日直接会場へお越し下さい |
※イベントの内容は都合により変更される場合があります。ご了承ください。