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大坂本願寺期の瓦

(2021.10.29更新)

2021年10月13日(水)~12月13日(月)

大坂本願寺は、明応5年(1496)に蓮如が坊舎を建立したことに端を発します。六つの町から構成される寺内町が付属し、戦いに備えて堀と土塁を廻らす構造であったことが文献からわかっています。

今回紹介するのは大坂本願寺に関わる発掘調査成果の一部で、大坂本願寺と寺内町に関連する施設に葺かれたと考えられる瓦です。軒平瓦の文様は唐草文と青海波文からなり、中心に宝珠を置くものもあります。大坂本願寺と同時期の若江城(東大阪市)、花隈城(神戸市)、勝龍寺城(長岡京市)から、同じ型で作られた瓦が出土しています。

大坂本願寺とその寺内町の具体的な姿はほとんど明らかになっていません。しかし、長年にわたる発掘調査の蓄積によって、このように少しずつ手掛かりが得られてきているのです。

(岡本 健)

宝珠文鬼瓦
(難波宮跡出土 大阪市教育委員会蔵)
宝珠文鬼瓦
1987年度の発掘調査で、V字形の堀(薬研堀やげんほり)の中から出土しました。若江城の軒平瓦と同じ型で作られた軒平瓦と一緒に出土しており、大坂本願寺の時期の鬼瓦と思われます。類似した宝珠文の鬼瓦は、やはり大坂本願寺と同時期の坂本城(大津市)、勝龍寺城(長岡京市)で出土しています。
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