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~世界遺産になった縄文遺跡~ 北海道・北黄金貝塚の採集資料

(2023.1.11更新)

2023年1月11日(水)~ 4月3日(月)

大阪市内で海苔問屋を営んでおられた長尾ながお卯吉うきち氏(1903-1984)は、膨大な数の考古資料を収集されました。そのコレクションは、長尾氏の没後、大阪歴史博物館の前身である大阪市立博物館に寄贈されました。
 きた黄金こがね貝塚かいづかは、北海道伊達市に所在する縄文前期・中期(約7000年から4500年前)の貝塚です。海進・海退といった環境変化への適応、水場での祭祀・儀礼などの高い精神文化を示す重要な遺跡として知られています。令和3年(2021)、この遺跡を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録されました。縄文遺跡の価値が世界に認められたのです。
 今回展示するのは、長尾コレクションのうち、北黄金貝塚で採集された縄文土器と石器です。北海道の縄文遺物が、コレクターの手を経て、遠く離れた大阪にある当館の所蔵となりました。長年大切に保管されてきたこの資料は、ふるさとの遺跡が世界遺産になったことにより、あらためて脚光を浴びようとしています。

(岡本 健)

つまみ付きナイフ
縄文時代前期から中期 本館蔵
つまみ付きナイフ
ナイフは、捕らえた動物を解体し、細かく刻んだり、肉をこそげ取ったりするために使われたと思われます。「つまみ」が付いているナイフは石匙いしさじとも呼ばれ、ひもをつけてぶら下げ、持ち歩けるようになっていたのかもしれません。割ると鋭い切り口ができる黒曜石こくようせきが使われています。
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