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(H28.9.12更新)

第109回 特集展示

新発見!なにわの考古学2016

◆平成28年 11月16日(水)~ 12月26日(月)◆

毎週火曜日休館

会場 8階 特集展示室
時間 9:30~17:00
※入館は閉館30分前まで
観覧料 常設展示観覧料でご覧いただけます
主催 大阪歴史博物館・大阪文化財研究所

大阪歴史博物館では、平成28年11月16日(水)から12月26日(月)まで、8階特集展示室において、特集展示「新発見!なにわの考古学2016」を開催します。

この特集展示では、平成27年度に大阪文化財研究所が行った大阪市内の遺跡発掘調査のうち、弥生時代末期の土器群(中央区日本橋遺跡)、古墳時代の土器群(北区長柄西遺跡B地点)、室町時代の瓦(天王寺区茶臼山遺跡)や硯・笄(こうがい)(淀川区宮原遺跡)、江戸時代の陶磁器 (北区天神橋遺跡)、明治時代の大阪鎮台(おおさかちんだい)関連遺物(中央区大坂城跡)などの主要な成果と、これまで行ってきた豊臣期大坂城の調査成果を合わせ、約200点の出土資料と発掘現場の写真パネルでご紹介します。


期間中の関連行事

「大阪の歴史を掘る2016」講演会
【日 時】 平成28年11月26日(土)
午後1時30分~午後3時30分(午後1時より受付開始)
【会 場】 大阪歴史博物館 4階 講堂
【定 員】 250名(当日先着順)
【題 目】 「平成27年度大阪市内の発掘調査を中心に」
 小倉徹也(公益財団法人大阪市博物館協会・大阪文化財研究所 学芸員)
「遺跡から出土する石製品の原産地はむつかしい」
 川端清司氏(大阪市立自然史博物館 学芸課長)
【参加費】 500円(この講演会の参加には、常設展示観覧券は不要です)
【参加方法】 当日直接会場にお越しください
学芸員による展示解説
【日 時】 平成28年11月19日(土) 午後2時から30分程度
     12月10日(土) 午後3時から30分程度
     12月17日(土) 午後2時から30分程度
【会 場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【講 師】 小田木富慈美(大阪文化財研究所 学芸員) 12月10日担当
松本百合子(大阪歴史博物館 学芸員) 11月19日・12月17日担当
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場にお越し下さい

※イベントの内容は都合により変更される場合があります。ご了承ください。


主な展示資料

展示資料数:約200点
古墳時代後期の須恵器
古墳時代後期の須恵器(6世紀前半)
北区長柄西遺跡B地点出土 大阪文化財研究所保管

 調査では、溝の中から蓋をかぶせた状態の須恵器(すえき)の蓋杯(ふたつき)が2セット見つかりました。杯に蓋をかぶせて置いた例は、古墳の石室内でしばしば認められ、死者に供える食物などを入れていた可能性があります。近くには、飲みものを入れたとみられる甕(かめ)や壺もありました。出土した遺構は古墳ではなく、これらの遺物はなんらかの祭祀に使われた可能性があります。

大阪鎮台関連の遺物
大阪鎮台関連の遺物 明治時代
中央区大坂城跡出土 大阪文化財研究所保管

 幕末維新の混乱の中、大坂城では本丸をはじめ主要な施設が焼け落ちました。残った建物や敷地は明治政府によって接収され、明治4年(1871)に近代的な軍隊組織である大阪鎮台(おおさかちんだい)として新たな一歩を踏み出します。発掘調査では大阪鎮台と関連施設で使われた食器や酒瓶・薬瓶のほか、硯や水滴など文房具、歯ブラシやボタンなど身の回りの品、部署などを墨書した陶器が見つかっており、軍隊で使われた器物の種類と量の多さがうかがえます。

金箔押桐文方形飾瓦
金箔押桐文方形飾瓦 豊臣期(16世紀末~17世紀初)
中央区大坂城跡出土 
大阪歴史博物館蔵 大阪市指定有形文化財

 豊臣秀吉の築いた大坂城では、表面に金箔を押したいわゆる金箔瓦(きんぱくがわら)が多く使われました。これは昭和46年に大阪城公園の南東で出土した金箔瓦で、縦18㎝、横19㎝の板状瓦に豊臣家を象徴する「五七の桐」文をあしらい、屋根の下の垂木(たるき)や隅木(すみき)の先端に固定するための釘穴を4つあけています。凸面にのみ金箔を貼るのが豊臣期金箔瓦の特徴です。