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  5. 第38回特集展示「大阪消防の歴史」

(H25.7.30更新)

第38回 特集展示

大阪消防の歴史

 ◆ 平成18年 1月18日(水) 3月13日(月) ◆ 

毎週火曜日休館

会 場
8階 特集展示室

時 間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで

観覧料

大阪歴史博物館では、平成18年1月18日(水)から3月13日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「大阪消防の歴史」を開催します。

本展示では、大火図(たいかず)や火消装束など消防に関する資料約30点を展示し、江戸時代から昭和戦前期までの大阪における消防の歴史を紹介します。また、消防に関わった人々や火消道具の変遷などに注目しながら、消防制度からうかがえる大阪の歴史や社会のありようについて考えていただく機会といたします。

 木造家屋が密集した大阪のような日本の巨大都市においては、火事は地震とならぶ大災害のひとつでした。いかに火事から都市を守るかという問題は、その都市の重要課題のひとつでした。消防制度はその都市の社会のありようと密接に関わっており、消防制度から大阪という都市社会のありかたについて浮かび上がらせることが可能です。本展示では、消防制度の変遷からうかがえる大阪の都市社会の一端についてもふれることにいたします。


期間中の関連行事

当館学芸員による展示解説

平成18年1月21日(土)、2月11日(土・祝)、3月4日(土)
いずれも午後2時から(約30分間)

※参加料は無料(ただし常設展示観覧料が必要)です。
上記の時間に会場(8階特集展示室)へお越しください。


おもな展示資料
「妙智焼図」詳細へ

妙智焼図(みょうちやけず)
大阪歴史博物館蔵(羽間平安氏寄贈)

 
展示資料数:
   約30点
「三郷纏拾四本之図」詳細へ

三郷纒拾四本之図
(さんごうまといじゅうよんほんのず)

大阪歴史博物館蔵(安井朝雄氏寄贈)

「錦絵 南区消防三番組」詳細へ

錦絵 南区消防三番組
(にしきえ みなみくしょうぼうさんばんぐみ)
個人蔵

おもな展示資料

妙智焼図

(1) 妙智焼図
みょうちやけず

  江戸時代  大阪歴史博物館蔵(羽間平安氏寄贈)

江戸時代の大坂では、火災発生後にその被災地域を着色したり、焼失した家屋数などの被災規模を記録した大火図が発行されました。妙智焼は、江戸時代大坂の代表的な三つの大火(「大坂三度の大火」)のうちのひとつで、享保9年(1724)3月21日に発生しました。この大火は、市中の3分の2が焼失するという大規模な火災でしたが、この大火を記録した大火図は意外と少なく、本図はその意味で貴重な資料です。

(2) 三郷拾四本之図
  さんごうまといじゅうよんほんのず

  江戸時代 大阪歴史博物館蔵(安井朝雄氏寄贈)

江戸時代の大坂の消防制度は、主として鳶口(とびぐち)や斧(おの)で家屋を破壊して延焼を防ぐ「鳶人足」と、桶で水をくみ、散水して消火にあたる「水之手(みずのて)人足」からなりたっていました。前者の鳶人足は、出火現場では三郷の惣年寄(そうどしより)が直接指揮をとり、雨、波、井、瀧、川という水にちなんだ印ごとにグループをつくり、行動しました。この図は、惣年寄であった安井家に伝わったもので、各印の目印として使われた纒が描かれています。

三郷纏拾四本之図
錦絵 南区消防三番組

(3) 錦絵 南区消防三番組
  にしきえ みなみくしょうぼうさんばんぐみ

  明治時代 個人蔵

明治時代前期の大阪では、市中の消防業務を4人の民間の消防頭取に請け負わせる、請負消防の時期がありました。消防頭取は、有名な侠客(きょうかく)で、土木請負師でもありました。この錦絵は、消防頭取浅野治助が率いる南区の消防組を題材にしたものです。纒(まとい)をもった消防人足を中央にえがき、その左側には、消防組の構成員や役割ごとの人数が記されており、この時期の消防組の実態を示す貴重な資料のひとつです。