(2023.3.25更新)

会場 | 8階 特集展示室 | 時間 | 9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで |
観覧料 | 常設展示観覧料でご覧いただけます |
主催 | 大阪歴史博物館 |
大阪歴史博物館では、令和5年(2023)3月23日(木)から5月15日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「新収品お披露目展-令和元年度から3年度まで-」を開催します。
大阪歴史博物館では開館以来、郷土大阪を中心とする地域の歴史と文化について広く市民に紹介し、理解を深めることを事業運営の基本方針としています。この基本方針に沿った資料の収集は博物館活動の根幹でもあり、当館では毎年、市民の皆様からご寄贈いただいたさまざまな資料を保管し、研究や展示等に活用を図っています。
今回の展示では、令和元年度、令和2年度、令和3年度に新たに館蔵品となった数多くのご寄贈品から未公開のものを中心に、約35件をご紹介いたします。
解説リーフレット
解説リーフレット(PDF)はこちらよりダウンロードできます。
主な展示資料
展示資料数:約35件
大阪歴史博物館蔵(渡邊 實氏寄贈)
大阪市阿倍野区北畠にあった渡邊家住宅の照明器具で、建築家の笹川愼一(1889~1937)が住宅の設計とあわせてデザインしたものです。書斎の天井照明として制作され、八角形フレームの上下面と側面に透明ガラスとつや消しガラスが交互にはめ込まれています。透明ガラスに描かれた文様は笹川がよく用いたデザインの一つで、室内装飾や家具調度の設計を得意とした笹川の特徴があらわれた作品です。
江戸~明治時代
大阪歴史博物館蔵(前田 美希氏寄贈)
江戸時代末期から明治時代前期にかけて活躍した画家の長谷川玉峰(1822~1879)の作品です。玉峰は写生画をもとに洒脱な表現を切り開いた四条派の画家で、本図では芙蓉の葉は輪郭線を少なくして自然な雰囲気に描き、画面上部の小鳥は一瞬の羽ばたきを的確な姿に描くなど、細やかな配慮や優れた技術が知られます。この作品は近代大阪にあった山口財閥の重役を務めた西田家に伝来しました。当時の富裕な人々の暮らしを彩った絵画を知ることができる作品です。
江戸時代後期
大阪歴史博物館蔵(渡邊 正憲氏寄贈)
松田亮長は江戸時代後期の飛騨(岐阜県)を代表する根付師です。根付とは印籠や巾着などの提物の紐の先端につけて帯にとめるためのもので、今でいうストラップです。
本作品は、蛙を操る仙人として知られる蝦蟇仙人を彫り上げた根付です。紐を通すための孔が開けられるなど根付としての機能を保ちながらも、不穏さや優しさといった複雑な顔貌表現をわずか数センチの世界に彫り上げる芸術性をも兼ね備えています。まさに亮長の代表作といえる一品です。
本作品は、蛙を操る仙人として知られる蝦蟇仙人を彫り上げた根付です。紐を通すための孔が開けられるなど根付としての機能を保ちながらも、不穏さや優しさといった複雑な顔貌表現をわずか数センチの世界に彫り上げる芸術性をも兼ね備えています。まさに亮長の代表作といえる一品です。
※寄贈者の渡邊正憲氏は日本根付研究会会長を歴任した根付研究の第一人者で、国内における根付文化の振興を願い、平成30年度から3ケ年にわたり計20点の根付をご寄贈くださいました。