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  5. 第26回特集展示「前田コレクション名品撰-重要文化財「関ヶ原合戦図屏風」と工芸の優品-」

(H25.8.9更新)

第26回 特集展示

前田コレクション名品撰
-重要文化財「関ヶ原合戦図屏風」と工芸の優品-

  平成16年 9月29日(水)10月25日(月)  
毎週火曜日休館

会 場
8階 特集展示室

時 間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで

観覧料

「前田コレクション」は、大阪市城東区在住の前田 維(まえだ ただし)氏によって収集された、美術工芸品を中心としたコレクションです。重要文化財2件8点と重要美術品1件2点を含む220件283点のコレクションは、絵画・書跡・陶磁器・漆工芸品・刀剣・武器武具、考古資料など各分野を網羅的に収集した質の高い資料群で、平成6年に大阪市に寄贈されました。

 本展覧会では、「蒐集品を私蔵することなく社会のために還元、公開していこう」という前田氏のご意向を踏まえ、コレクションのなかでも屈指の名品で、徳川家康の愛蔵品として知られる重要文化財「関ヶ原合戦図屏風」をはじめ、絵画・刀剣・陶磁器・漆工芸品・考古資料の優品、24件36点を公開します。

 なお、大阪歴史博物館における重要文化財「関ヶ原合戦図屏風」の公開は、平成13年11月の開館以来はじめてとなります。


期間中の関連行事

当館学芸員による展示解説

平成16年10月9日(土)午後2時から(約30分間)

※参加料は無料(ただし常設展示観覧料が必要)です。
上記の時間に会場(8階特集展示室)へお越しください。


ホームページをご覧の方に 記念品プレゼント!

平成16年9月29日(水)~10月25日(月)まで

このホームページをご覧になっている方で、本特集展示を観覧される方に、記念品として「前田コレクション オリジナル絵はがきセット」(5枚1組)を進呈します。

当館1階の総合案内で常設展示観覧券をお受け取りの際に、このページのプリントアウト(印字したもの)や、カメラで撮影したものなどをお見せください。

合計500名様分ご用意しています(お1人様につき1組)。
どうぞお早めに!

前田コレクション オリジナル絵はがきセット
絵はがき画像

1.

曽我物語図屏風(部分)
 重要美術品 〈江戸時代〉

2.

竹内栖鳳筆 百騒一睡図屏風(部分)
 〈明治時代〉

3.

長谷川宗也筆 柳橋水車図屏風(部分)
 〈江戸時代〉

4.

橋本関雪筆 銀雪呈瑞図
 〈大正時代〉

5.

菊花透象嵌鐔 無銘 勘四郎
 〈江戸時代〉

 

1~5 すべて前田善衛氏寄贈


おもな展示資料

[重要文化財]関ヶ原合戦図屏風
江戸時代 大阪歴史博物館蔵(前田善衛氏寄贈)
現存する関ヶ原合戦図屏風の中では最も古いとされる。大垣城に籠もる西軍や関ヶ原へ向かう家康の姿、戦いが終わり伊吹山に逃げ込む西軍とそれを追う東軍など関ヶ原での合戦そのもの以外も描かれているところが特徴。
※平成13年11月の開館以来はじめての公開となります。

百騒一睡図屏風 竹内栖鳳筆
明治28年 大阪歴史博物館蔵(前田善衛氏寄贈)
動と静の対比的な構図で描いた作品。竹内栖鳳は線の美しさを大切にする日本の表現に、遠近表現などの西洋画の手法も取り入れた独自の画風を展開。

 

-他、展示資料数:24件36点

学芸員からひとこと

「コレクション」には、蒐集家のさまざまな想いが込められています。当博物館所蔵の前田コレクションは、大阪市城東区にお住まいの前田 維氏が長年にわたって蒐集された絵画をはじめとする総計220件283点におよぶコレクションで、平成6年に大阪市へ寄贈され、大阪市民の大切な財産となったものです。今回の特集展示では、前田氏からご寄贈を受けたお品の中から、重要文化財「関ヶ原合戦図屏風」をはじめとする24件36点の資料を公開致します。是非この機会に足をお運び下さい。

(中野朋子学芸員)

   

おもな展示資料

関ヶ原合戦図屏風(八曲一双のうち、右隻1、2扇部分)

重要文化財 関ヶ原合戦図屏風
(八曲一双のうち、右隻1、2扇部分)

せきがはらかっせんずびょうぶ

江戸時代
大阪歴史博物館蔵(前田善衛氏寄贈)

慶長5年(1600)9月の関ヶ原合戦を描いた屏風。徳川家康の愛蔵品であり、家康養女の満天姫が陸奥の大名・津軽家へ輿入れする時の道具として持参したもの。
 作者は明らかではないが、当時宮廷周辺で活躍していた土佐光吉が描いたとする説や豊臣秀吉や家康に仕えた狩野光信との説もある。この屏風は大垣城に籠もる西軍や関ヶ原へ向かう家康の姿、戦いが終わり伊吹山に逃げ込む西軍とそれを追う東軍など、関ヶ原での合戦そのもの以外も描かれているところが特徴。現存する関ヶ原合戦図屏風の中では最も古いとされる。
 右隻1、2扇部分の部分には、西軍の拠点となった大垣城とその付近の砦が描かれ、城の内外とも具足を身につけた兵があわただしく行きかう様子を描きだしている。

百騒一睡図屏風  
     
竹内栖鳳筆

ひゃくそういっすいずびょうぶ
たけうちせいほう ひつ

明治28年
大阪歴史博物館蔵
(前田善衛氏寄贈)

刈り取られた稲束のまわりで群れ遊ぶ雀たちと、田のかたわらで子犬を遊ばせながら眠り込む犬を、動と静の対比的な構図で描いた作品。
 竹内栖鳳は京都の円山四条派の絵を学び、のちにヨーロッパ視察の成果を取り入れ、線の美しさを大切にする日本の表現をもとに、遠近表現などの西洋画の手法も取り入れた独自の画風を展開した。
 この作品は明治28年(1895)に開かれた内国勧業博覧会に出品された。犬や犬のいる土手の部分を描くにあたって輪郭線と微妙なグラデーションによる色の面のひろがりの両方を用いている点などが見どころ。

百騒一睡図屏風竹内栖鳳筆