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  5. 第51回特集展示「大阪町めぐり 菅笠づくりのまち 深江」

(H25.7.19更新)

第51回 特集展示

大阪町めぐり 菅笠づくりのまち 深江

 ◆ 平成20年 1月5日(土)2月18日(月) ◆ 

毎週火曜日休館

会 場
8階 特集展示室

時 間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで

観覧料



主 催 大阪歴史博物館

大阪歴史博物館では、平成20年1月5日(土)から2月18日(月)まで、8階特集展示室において特集展示「大阪町めぐり 菅笠づくりのまち 深江」を開催します。
財団法人大阪市文化財協会では、平成17年度に東成区文化財調査を受託し、深江地区の菅笠や村の暮らしにかかわる文化財を調査しました。今回の展示では、その調査成果をベースにして、古文書、絵図、民具資料などを通して、深江村の菅笠作りの歴史を紹介するとともに、大坂近郊の農村の歴史や文化を紹介します。
 大阪市東成区の深江地区(深江北・深江南)は、江戸時代以来大坂近郊の農村(当時は深江村)として発展してきました。深江村の南には、暗越奈良街道(くらがりごえ・ならかいどう)が通り、大坂から伊勢神宮へ参詣する旅人たちがたくさん往来していました。
 深江村は古来より菅作り・菅細工が盛んな村で、江戸時代には『摂津名所図会』で紹介されるほどの菅笠の名産地として知られるようになりました。菅笠は伊勢参宮の旅人たちもたくさん買い求めました。また、伊勢神宮の式年遷宮や天皇即位後の大嘗祭には、今も深江の菅笠・菅さしばが調進されています。「深江の菅細工」は、平成11年度に大阪市指定無形文化財になっています。



期間中の関連行事
 『展示解説』
当館学芸員による展示解説を行います。
【日 時】 平成20年1月12日(土)、2月11日(月・祝)
いずれも午後2時から 30分程度
【会 場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【参加費】 無料(ただし、ご入場には常設展示観覧券が必要です)

おもな展示資料

摂州東成郡深江村検地帳

  延宝5年(1677)

「遠里小野遺跡の古代瓦」詳細へ
 
展示資料数:
 約30点
「大坂城天守閣の「三葉葵」紋鬼瓦」詳細へ

『摂津名所図会』「深江編笠店」
  寛政10年(1798) 本館蔵

「東高麗橋で見つかった銅吹所の炉」詳細へ

お蔭参り菅笠

  江戸時代 本館蔵(松岡定右衛門氏寄贈)

おもな展示資料

摂州東成郡深江村検地帳

(1) 摂州東成郡深江村検地帳

  延宝5年(1677)

深江村の延宝検地帳。畿内の幕府直轄領では延宝年間に一斉に検地が行われた。そのとき作成されたのが、この検地帳である。深江村では、尼崎藩(青山氏)が検地の実務に当たったことが分かる。土地の一筆ごとに面積・石高・所持者が記された土地台帳である。村の基本的な情報を提供してくれる貴重な史料である。

(2) 『摂津名所図会』「深江編笠店」

  寛政10年(1798) 本館蔵

『摂津名所図会』は江戸時代中頃に刊行された大坂周辺の名所を記した書物で、深江村の菅笠店が挿絵入りで紹介されている。街道沿いには店が立ち並び、名産の菅笠をはじめ、煙管などの旅の小物が売られ、茶店などもある。行き交う人も旅立ちに際して、楽しそうに描かれている。

『摂津名所図会』「深江編笠店」
お蔭参り菅笠

(3) お蔭参り菅笠

  江戸時代 本館蔵(松岡定右衛門氏寄贈)

文政13年(1830)のお蔭参り(伊勢参宮)でもちいられた菅笠。滋賀県野洲市久野部の庄屋の土蔵に残っていたもの。菅笠に「おかげ」、「太神宮」、「江州」と墨書されており、近江からの参宮者が使用したものであることがわかる。なお、製作された場所は不明である。