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節分「丸かぶり寿司」の風習

(H26.6.25更新)

平成21年1月28日(水)~2月16日(月)(予定)

幸運巻寿司チラシ
幸運巻き寿司チラシ   昭和15年(1940) 本館蔵(柴垣コレクション)
節分に恵方(その年の縁起のよい方角)を向いて巻き寿司を丸かぶりする風習がある。このチラシは、それが確認できる古い資料のひとつで、昭和15年(1940)のものである。大阪鮓商組合後援会が印刷し、東区(現中央区)の寿司店・美登利が客に配ったもの。巻き寿司の値段は20銭(現在で500円程度)で、幸運に恵まれるとしている。

現在、節分の日に、恵方えほう(その年の縁起のよい方角)を向いて巻き寿司を丸かぶりする風習がある。おもに1990年代以降、コンビニエンスストアを中心とした販売促進で、全国的に広く行われるようになった。その寿司を「恵方えほうき」とか「幸運巻き寿司」などと呼んでいる。

この風習は、もともとは大阪に始まると考えられているが、起源は定かではない。船場せんばで商売繁盛を願うために行われたとか、花街かがいの風習であったとかいわれたりもするが、定説はなく、不明である。

ただし、昭和初期の資料が残されている。当館所蔵のチラシは昭和15年(1940)のもので、他にも大阪の寿司店に昭和7年(1932)の同様のチラシが所蔵されている。これらによって、昭和初期には寿司業界の関係者によって、この風習が宣伝されていたことが分かる。ただ、一般的にはさほど普及しておらず、戦後もその状況は続いた。

1970年代頃から、のり業界などにより宣伝が行われ、90年代以降、コンビニ、スーパーなどにより普及が進められた。

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