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  5. 第66回特集展示「遺跡から見た奈良時代の大阪―難波宮とその周辺―」

(H25.7.16更新)

第66回 特集展示

遺跡から見た奈良時代の大阪
―難波宮とその周辺―

◆ 平成22年 4月7日(水)~5月31日(月) ◆
毎週火曜日休館(但し5月4日(火)の祝日は開館し、5月6日(木)は休館)
会場
8階 特集展示室
時間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
観覧料
常設展示観覧料でご覧になれます
主催
大阪歴史博物館

大阪歴史博物館では、平成22年4月7日(水)から平成22年5月31日(月)まで、8階特集展示室において、特集展「遺跡から見た奈良時代の大阪―難波宮とその周辺―」を開催します。

平成22(2010)年は藤原宮から平城宮に都が遷されて1300年にあたります。都が平城宮にあった奈良時代、難波の地には難波宮なにわのみやが再建され、そのまわりには役人の住居や寺院が建ち並び、市場や港もあった賑やかな都市―「難波京なにわきょう」がありました。また、「難波京」の周辺には広大な水田もひろがっていました。とくに現在の平野区にある長原遺跡では奈良時代の水田の跡や灌漑のための大規模な水路が見つかっており、難波宮や「難波京」の繁栄を支えた経済的な基盤の様子が分かっています。

今回の展示は奈良時代の難波宮の近年の成果だけでなく、奈良時代の農村部などの出土品を展示し、奈良時代大阪の多様な生活の様子を紹介します。


期間中の関連行事

『学芸員による展示解説』

第1回 4月10日(土)
第2回 5月 1日(土)
第3回 5月22日(土)
第4回 5月29日(土)
【会場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室
【時間】 いずれも午後2時より30分程度
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場へお越し下さい

『難波宮史跡公園見学会』

第1回 4月29日(木・祝)
第2回 5月 5日(水・祝)
第3回 5月15日(土)
【会場】 難波宮史跡公園
【時間】 いずれも午前11時、午後2時の2回(※雨天中止)
【集合場所】 博物館1階エントランス(30分前から受付)
【定員】 先着40名
【参加費】 無料

おもな展示資料

展示資料数:約160点
難波宮出土の鬼瓦
難波宮出土の鬼瓦

中央区難波宮出土
木製農具:鋤とナスビ形木製品
木製農具:鋤とナスビ形木製品

平野区長原遺跡出土
人面墨画土器
人面墨画土器

平野区長原遺跡出土
石川年足墓誌
石川年足墓誌いしかわのとしたりぼし

個人蔵・国宝

主な展示資料

難波宮出土の鬼瓦

(1)難波宮出土の鬼瓦

中央区難波宮出土

後期難波宮朝堂院の西側にある南北方向の築地塀から出土した鬼瓦。後期難波宮の瓦の模様である重圏文と同じ意匠の瓦である。


木製農具:鋤とナスビ形木製品

(2)木製農具:鋤とナスビ形木製品

平野区長原遺跡出土

鋤(写真下)は現在のスコップと同じ使い方をするもので、先端に鉄の刃をはめて使用されることが一般的である。ナスビ形木製品(写真上)は隣から見つかった柄に装着され、鍬のように用いられたと考えられる。


人面墨画土器

(3)人面墨画土器

平野区長原遺跡出土

長原遺跡の奈良時代の川の跡からまとまって出土した。土器に墨で人の顔を書いた土器で、息を吹き込み、封をして川に流し、ケガレを除いたものと考えられる。


石川年足墓誌

(4)石川年足墓誌いしかわのとしたりぼし

個人蔵・国宝

 金銅製の墓誌、江戸時代に現在の高槻市内で発見された。石川氏とは飛鳥時代の大豪族・蘇我氏そがしの末裔で、年足は聖武天皇のもと、地方官として大きな功績をあげ、その後、中央に戻り御史大夫(大納言)にまで昇進している。この墓誌は奈良時代の金工品としてだけでなく、当時の葬送を知るうえでも、また歴史資料としても極めて価値の高いものである