大阪歴史博物館では、平成25年2月27日(水)から4月8日(月)まで、8階特集展示室において、特集展示「和田呉山と仏の絵画」を開催します。
大坂出身の和田呉山(1800~1870)は、出家後は月心と称した画家で、江戸時代の後期から明治時代の初期にかけて活動をしました。彼は江戸時代の著名な絵師である円山応挙の高弟森徹山に絵を学び、写生画風の作品を描いて大いに賞賛を得ました。のちに師や妻の死をきっかけに僧となり、八尾の長栄寺や京都の神光院で修行にはげみ、多くの文化人たちとも交流します。呉山の描く仏の絵画は、豊かな墨色や淡い色彩を用い、柔らかな輪郭線で描かれた温かみのある柔和な作品となっています。
本展では、呉山が描いた仏の姿を紹介するとともに、近世後期に一流の絵師として名を馳せた伊藤若冲や呉春らによる仏教を主題とした絵画も展示します。心の依りどころとしての仏の姿であるとともに、芸術作品としての美しさをも兼ね備えた絵画を紹介します。