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  5. 第83回特集展示「和田呉山と仏の絵画」

(H25.7.11更新)

第83回 特集展示

和田呉山と仏の絵画

◆ 平成25年 2月27日(水)~4月8日(月) ◆
毎週火曜日休館
会場
8階 特集展示室
時間
9:30~17:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
観覧料
常設展示観覧料でご覧いただけます
主催
大阪歴史博物館

大阪歴史博物館では、平成25年2月27日(水)から4月8日(月)まで、8階特集展示室において、特集展示「和田呉山わだござんと仏の絵画」を開催します。

大坂出身の和田呉山(1800~1870)は、出家後は月心げっしんと称した画家で、江戸時代の後期から明治時代の初期にかけて活動をしました。彼は江戸時代の著名な絵師である円山応挙まるやまおうきょの高弟森徹山もりてつざんに絵を学び、写生画風の作品を描いて大いに賞賛を得ました。のちに師や妻の死をきっかけに僧となり、八尾の長栄寺や京都の神光院じんこういんで修行にはげみ、多くの文化人たちとも交流します。呉山の描く仏の絵画は、豊かな墨色や淡い色彩を用い、柔らかな輪郭線で描かれた温かみのある柔和な作品となっています。

本展では、呉山が描いた仏の姿を紹介するとともに、近世後期に一流の絵師として名を馳せた伊藤若冲いとうじゃくちゅう呉春ごしゅんらによる仏教を主題とした絵画も展示します。心の依りどころとしての仏の姿であるとともに、芸術作品としての美しさをも兼ね備えた絵画を紹介します。


期間中の関連行事

学芸員による展示解説

【日時】 平成25年3月2日(土)、3月24日(日)
いずれも午後2時から(所要約30分程度)
【講師】 岩佐伸一(当館学芸員)
【会場】 大阪歴史博物館 8階 特集展示室内
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場へお越し下さい

おもな展示資料

展示資料数:約30点
木造一字金輪三尊坐像
釈迦如来像

和田呉山筆 個人蔵
紙本墨書一心寺一行一筆結縁経
観音に風神雷神図

和田呉山筆 個人蔵
錦影絵「風呂」および「種板」
白衣観音像

呉春筆 個人蔵

主な展示資料

釈迦如来像

(1)釈迦如来像

和田呉山筆 個人蔵

画面いっぱいに釈迦如来を描いた作品。複雑で濃い墨を用いた衣文線と対照的に、仏の顔は淡い彩色を用いた柔和な表現がなされる。本図は獅子に乗る文殊菩薩と象に乗る普賢菩薩の画幅とで一具をなす。


観音に風神雷神図

(2)観音に風神雷神図

和田呉山筆 個人蔵

画面の上部に白衣観音びゃくえかんのん、下部には仏法を守る風神と雷神が描かれる。静的でかつ淡く温和な表現の観音に対して、風神と雷神は、複雑な輪郭線を主体として描かれ動的なイメージを強く表している。


白衣観音像

(3)白衣観音像

呉春筆 個人蔵

三十三観音のひとつ、白衣を身にまとった白衣観音を描く。呉春は江戸時代後期の京都の画家。初期には与謝蕪村に絵と俳諧を学び、蕪村の没後は円山応挙と親しく交わり写生画に基づく平明な作風で大いに人気を得た。大坂や摂津池田にも滞在し、多数の弟子を擁した。