1. ホーム
  2. 展示・イベント
  3. 常設展示
  4. 展示更新情報
  5. 馬具の表現がある馬形埴輪

馬具の表現がある馬形埴輪

(H26.9.3更新)

9月10日(水)~

馬形埴輪は、5~6世紀の古墳を飾った馬の形に作り出した土製品です。当時の馬は乗り物であるとともに、その持ち主の地位の高さを示すステイタスシンボルでした。馬形埴輪にも馬具が表現されているものが多いため、具体的な装着方法を知ることができます。

今回展示の馬形埴輪は、顔の一部しか残っていませんが、線や点によって、口や鼻が表現されています。また、紐が交差するところには辻金具つじかなぐと呼ばれる装飾があり、口元には環状の鏡板(手綱を付けるために馬の口にかませるくつわの一部)が着けられています。環状の鏡板は、現在展示中の鉄製馬具(伝大阪府出土)にも着いていますので、あわせてご覧ください。

なお、この馬形埴輪が出土したのは、大阪市平野区にある長原古墳群のひとつ、長原南口古墳(長原181号墳)です。墳丘の全長が24mの小型の前方後円墳であり、時期は6世紀中頃で、4世紀末以来続いてきた長原古墳群の最末期の古墳でもあります。

(寺井誠)



馬形埴輪
馬形埴輪
馬形埴輪の口元に表現された環状の鏡板
馬形埴輪の口元に表現された環状の鏡板
(参考)現在展示中の鉄製馬具
(参考)現在展示中の鉄製馬具
フロア / 10階 コーナー / 古代難波の序章
10階フロアマップ