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(H29.9.13更新)

第115回 特集展示

鴻池研究の現在

◆平成29年11月15日(水)~ 平成30年1月8日(月・祝)◆

火曜日および12月28日(木)~1月4日(木)は休館

会場 8階 特集展示室
時間 9:30~17:00
※入館は閉館30分前まで
観覧料 常設展示観覧料でご覧いただけます
主催 大阪歴史博物館

大阪歴史博物館では、平成29年11月15日(水)から平成30年1月8日(月・祝)まで、8階特集展示室において特集展示「鴻池研究の現在」を開催します。

平成7年(1995)1月に発生した阪神・淡路大震災をきっかけとして、大阪を代表する両替商・鴻池善右衞門家に伝来した590件3,300点を超える資料群が大阪市に寄贈されて20年を迎えました。寄贈品はおもに鴻池家本邸で使用されていた器物や衣装、染織品等の文化財で、今後の散逸や劣化、滅失を避けるために決断されたものでした。

本展では、大阪歴史博物館が精力的に進めてきた鴻池研究の成果を振り返り、今後の課題を探ります。また近年の鴻池家旧蔵染織品の調査成果を初公開し、その歴史的価値と魅力について紹介し、大阪随一の両替商・鴻池家の歴史と文化について再認識していただくきっかけとします。

関連行事

学芸員による展示解説
【日 時】 平成29年12月2日(土)
午後2時から30分程度
【会 場】 8階 特集展示室
【講 師】 中野 朋子(当館学芸員)
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です)
【参加方法】 当日直接会場にお越しください
関連講座「時代裂の魅力―鴻池家伝来染織品の位置づけを中心に―」
【日 時】 平成29年12月9日(土)
午後2時から午後4時(受付は午後1時30分から)
【会 場】 4階 第1研修室
【講 師】 佐藤 留実氏(五島美術館 学芸員、当館客員研究員)
中野 朋子(当館学芸員)
【参加費】 500円(資料代を含む)
【定 員】 60名(事前申込制、応募者多数の場合は抽選)
【申込方法】 往復はがきに、郵便番号・住所・氏名・連絡先電話番号、返信はがきの宛先を必ず書いて、下記までお申し込みください。はがき1枚につき2名様まで申し込みができます。

〒540-0008 大阪市中央区大手前4-1-32
大阪歴史博物館 「染織講座」係
【締 切】 平成29年11月24日(金)当日消印有効
ちょびっと体験「“織りもの”のしくみ」
織りものは、身近な存在でありながら、自分で織るのは難しいというイメージもあります。この体験では、はがき大の厚紙と毛糸を使い、簡易な織りものづくりを“ちょびっと”体験してみましょう。
【日 時】 平成29年11月25日(土)
(1回目)午前11時から12時
(2回目)午後2時から3時
(3回目)午後3時30分から4時30分
【会 場】 8階 特集展示室内特設ブース
【担 当】 中野 朋子(当館学芸員)
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です。)
【定 員】 各回12名程度(当日先着順、受付は各回15分前から)
【参加方法】 当日直接会場へお越し下さい。
はさみおよびカッターを使用しますので、小学生以下の方は保護者同伴でご参加ください。
ちょびっと学習「“模様”でつくるポストカード」
各種の模様スタンプでポストカードをつくります。難しいイメージのある染織の模様やその意味について、スタンプあそびを通して“ちょびっと”学習してみましょう。
【日 時】 平成29年12月23日(土・祝)
午後2時から4時
【会 場】 8階 特集展示室内特設ブース
【担 当】 中野 朋子(当館学芸員)
【参加費】 無料(ただし、入場には常設展示観覧券が必要です。)
【参加方法】 当日直接会場へお越し下さい。
定員はありませんが、お待ちいただく場合があります。

※イベントの内容は都合により変更される場合があります。ご了承ください。


主な展示資料

展示資料数:約50件
青地描絵花文様裂
青地描絵花文様裂
19~20世紀 大阪歴史博物館蔵(鴻池善右衞門氏寄贈)

 青色の生地に色鮮やかな架空の花が咲き誇る様子を描いた裂で、インドで製作されたと考えられます。この裂が鴻池家に伝来した経緯や使途は不明ですが、文様の鮮やかさから装飾品などとして加工されたことも考えられます。
 当館では平成27年度から29年度にかけて共同研究「鴻池家旧蔵名物裂についての研究」を実施し、鴻池家から大阪市へ寄贈された裂類の調査・研究・修復をおこなっており、その成果の一部を公表します。

鴻池宗益肖像
鴻池宗益肖像
18世紀 鴻池家蔵

 鴻池善右衞門家の五代当主で、同族の鴻池道億、父の宗貞とともに茶人(号・宗知)としても知られる人物です。享保2年(1717)、四代当主・宗貞の長男として生まれ、本年は生誕300年の節目の年にあたります。宗益は、昭和戦前期まで鴻池家において「家宝」として秘蔵されのちに鴻池家を離れた名物裂(おもに鎌倉から近世初頭までに舶載された染織品)の収集に関わった人物としても注目される人物です。

マーストリヒト・ペトルス・レグー製皿
マーストリヒト・ペトルス・レグー製皿
19世紀 大阪歴史博物館蔵(鴻池善右衞門氏寄贈)

 オランダ南東端部の都市・マーストリヒトのペトルス・レグー(Petrus Regout)窯で焼かれた皿。直径18㎝。鴻池家には10枚一組として伝来したものです。平成22年(2010)度の発掘調査によって、北区西天満の佐賀藩蔵屋敷跡からも同社製の皿が出土していることで、大阪への流通と受容のあり方について注目される作品です。