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長原遺跡・石器作りの家

(2021.6.9更新)

2021年6月23日(水)~9月20日(月・祝)(予定)

1993年、長原遺跡(大阪市平野区)で弥生時代中期の建物跡から、大量の石器と石器作りの道具が見つかりました。

石器はサヌカイト製で、小さな割くずも含め約34,000点にのぼります。石核せっかく剥片はくへんのほか、製品は石鏃せきぞく石槍いしやり(失敗品を含む)・石匙いしさじ石錐いしきりがあり、特に剥片は3か所に集められた状態で見つかりました。道具類は砥石といし台石だいいし敲石たたきいしがあります。石斧いしおのは結晶片岩製で、上下が破損しており、敲石に再利用された可能性があります。

建物は柱穴ちゅうけつが5角形に配置され、中央に炭が詰まった楕円形の炉と、炉の両端に1つずつ小さな柱穴があります。中央炉の両端に柱がある建物は北部九州に多く、朝鮮半島にも例があります。石器作りの品々は、それらの地域に関わりある人が遺したものでしょうか。

(松本)

剥片の集積
大阪市平野区 長原遺跡(弥生時代中期)
剥片の集積
約180点の剥片と微細な割くずが20センチ×30センチの範囲にかたまっています。石鏃を作れそうな形の良い剥片もありますが、ほとんどが不揃いの割くずです。石槍の失敗品も含まれていることから廃棄されたものと考えられます。
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