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移動式かまどと「くりや」と書かれた墨書土器

(2021.10.8更新)

2021年10月7日(木)~12月6日(月)予定

さわやかな秋の季節をむかえました。読書にハイキング、スポーツ、そして食欲の秋、楽しみが多いですね。

ところで、上町台地に難波宮があった頃、外で料理を作ることはあったのでしょうか?どうもそれを思わせる資料が上町台地北西部で出土しています。それは、移動式かまどという、持ち運び可能で、野外で使用する竈です。内側にはすすがついていますので、実際に火を焚いて調理に用いたことがわかります。また、近隣では「くりや」と墨で書かれた須恵器・土師器(墨書土器)が出土しています。「厨」とは調理をしたり、食料・食器の管理をしたりしていたと考えられる部署で、それが出土地点付近にあったことを物語っています。

秋の行楽シーズンに博物館に足を運び、古代の難波の人たちの生活の一面をぜひご覧ください。

(寺井 誠)

移動式竈
(中央区 大坂城跡下層、8世紀後葉)
移動式竈
須恵器杯の底に墨で書かれた「厨」
(中央区 大坂城跡下層、8世紀後葉)
 
須恵器杯の底に墨で書かれた「厨」
フロア / 10階 コーナー / 難波京の風景
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