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大坂本願寺期の土器と陶磁器

(2021.12.20更新)

2021年12月15日(水)~2022年3月7日(月)

大坂本願寺は、天文元年(1532)に成立した浄土真宗の本山の一つであり、現在の大阪城の場所に存在したと推定されています。六つの町から構成される寺内町が付属し、戦いに備えて堀と土塁を廻らす構造であったことが文献からわかっています。

今回紹介するのは大坂本願寺に関わる発掘調査成果の一部で、大坂本願寺やその寺内町に居住した人々が使用したと考えられる土器と陶磁器です。織田信長との戦い、いわゆる石山合戦が終結する際の火災の地層から出土した陶磁器も展示しています。

大坂本願寺とその寺内町の具体的な姿はほとんど明らかになっていません。しかし、長年にわたる発掘調査の蓄積によって、このように少しずつ手がかりが得られてきているのです。

(岡本 健)

大坂本願寺期の陶磁器
(大坂城跡・難波宮跡 大阪市教育委員会蔵)
大坂本願寺期の陶磁器
これらが出土した場所は大坂本願寺の中心部からやや離れており、寺内町の住人が所有した陶磁器と思われます。青花(白地に青い顔料で文様を描いた磁器)や白磁、青磁は中国からの輸入品です。国産陶器は釉薬を施した瀬戸美濃焼と、無釉の備前焼からなります。
大坂城本丸出土の土師器皿
(大坂城跡 大阪市教育委員会蔵)
大坂城本丸出土の土師器皿
大坂城本丸の地下4mにある、豊臣大坂城の築城に伴う盛土のなかから出土しました。薄手で、口の部分を軽くつまみ上げています。その特徴は、大坂本願寺の時期のものです。大坂本願寺で使われていた土師器皿が混ざり込んだのかもしれません。
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