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中村順平による関東大震災後の東京市復興計画

(2023.9.1更新)

2023年8月30日(水)~11月27日(月)予定

大阪市出身の建築家・中村順平(1887-1977)は、名古屋高等工業学校(現・名古屋工業大学)で建築を学び、東京の曽禰中條そねちゅうじょう建築事務所で活躍しました。そして大正9年(1920)、学生時代からの夢であったフランス・パリのエコール・デ・ボザール(国立高等美術学校)へ留学します。優れた成績を残した中村は、入学から1年半という短い期間で修了し、日本人初となるフランス政府公認建築家資格「D.P.L.G」の称号を与えられました。

 フランスでの活躍が期待された中村でしたが、大正12年(1923)9月1日に関東大震災が発生、すぐに帰国すべしとの知らせを受けます。帰国後、倒壊した建物や焼け野原となった市街地を目の当たりにした中村は、短期間で『東京の都市計画を如何にすべき 』を著し、自らの復興計画案を論じます。さらに「大東京市復興計画図」を国民美術協会主催の展覧会に出品しました。「ニューヨーク以上に活動能率を、パリ以上に健全な精神生活を営める」ことを目指した中村案は、既に復興の進む東京で実現することはありませんでしたが、日本の都市計画史上重要な提案といえます。

 関東大震災から100年の節目に中村順平の東京市復興計画に関する資料を紹介します。                                    

(阿部)

大東京市復興計画図(原画)
大正13年(1924)本館蔵
フロア / 7階 コーナー /近代都市の建設
7階フロアマップ