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赤羽刀にみる近代大阪の月山派

(H26.6.27更新)

平成16年6月23日(水)~8月23日(月)(予定)

展示風景
 刀 銘 月山源貞一がっさんみなもとさだかず造之(貞印)
明治二年八月日/明治2年(1869年)/本館蔵(赤羽刀)
刀 銘 月山源貞一造之(貞印)
初代月山貞一は明治9年(1876年)の廃刀令という苦難に遭いながらも作刀を続け、明治39年(1906年)には帝室技芸員に任命されました。この作品は、月山派の特徴である綾杉肌ではなく、きれいにつんだ柾交じりの鍛え肌に、細い直刃を上品に焼いた作です。
刀 銘 浪華月山雲龍子貞一がっさんうんりゅうしさだかず造(貞印)
明治三年初冬/明治3年(1870年)/本館蔵(赤羽刀)
刀 銘 浪華月山雲龍子貞一
月山派の特徴である綾杉肌に鍛えた作。刃文は細い直刃を焼いています。銘の巧手と言われただけあって銘ぶりは美しく、難しい技法とされる「貞」の刻印を打つ所も巧みです。

太刀 銘 浪華住月山貞勝がっさんさだかつ謹作(花押)
昭和十二年三月吉日/昭和12年(1937年)/本館蔵(赤羽刀)
太刀 銘 浪華住月山貞勝謹作(花押)
貞勝は貞一の子で活躍期は短いですが、名手です。この作品は鍛え肌の板目が流れ、ところどころ刃文の縁に絡んで変化に富んでいます。銘は初代貞一と比べるといくぶん小ぶりです。

月山派の特徴はなんと言っても「綾杉肌」という独特な鍛え肌にあります。これは、規則的に大波が連なったような鍛え肌が現れ、さらにその波の谷間に渦巻きのような肌を交えるものです。

今回の3口は、赤羽刀のうち、本館に譲与された近代月山派の作品を展示しています。特集展示「よみがえる赤羽刀」と併せてご覧ください。

フロア / 7階 コーナー / 文化―美術・工芸の諸相
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